大きな怒りがあったのだろうか。
心の叫びがあったのだろうか、
打ちひしがれていたのだろうか。
ギラギラと輝く炎だったのだろうか
雫の固まりが身体をぬらし心まで冷やしていく。
怒りが炎が覆ったこの身体を一つの雫が通り過ぎたあと
沢山の雫で怒りを流してくれた。
心のわだかまりもまた一緒に溶かしてくれた。
熱した心も癒してくれた。
今何とすがすがしいのだろう
大きな鎧でがんじがらめになった身体が、何事もなかったかのように
素敵な雨を有り難う
一つ一つが過ぎ去り
運命という一つの波を乗り越え
次の波へと歩き始める。
大きなカーテンが開き
きらりと輝く
雨上がりに見付けた星の光。
たなびく星の光に足下を照らされ
また我が道をひたすら
歩き続ける
また
止めどもなく
ただ
先は決まっている
彼方へ