入江家 錦秋の茶会 | マロウの徒然日記

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ガーデニング記録を中心に、日々の暮らしをつれづれなるままに・・・

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小春日和の昨日
高砂市の重要文化財でもあり、
兵庫県の重要文化財でもある
入江家で、
お茶会がありました。

塩田業を営んできた入江家のことは、
以前、ブログに書いたことがあるのですが、
豪商であったことが偲ばれる、
立派なお屋敷です。

毎年11月に一般公開され、
風情ある庭や調度品なども見ることができます。
でも年に一度の一般公開にとどまらず、
文化財をどう活用していくかということも
市役所と共に考え、試行錯誤している方々がいるのですよ。

そのような方々から、
わが茶道教室の師匠にお声がけがあり、
今回の茶会開催となりました。


お客様が入る前の、
茶室のしつらえです。
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お点前する所です。

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もともとは仏間であり
茶室ではないので、
炉(畳を切り抜いて炭を入れて釜をかけるようにしたもの)
をきってはないので、
風炉点前といって、炭をいこす枠のようなものに釜をかけます。
が、文化財の中では火を取り扱うことが禁じらているので、
炭は使えず、風炉の中は電熱器です。



床の花も11月らしく
照り葉を活け

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まだ固い白椿の蕾が、
来る冬を思わせます。

庭の紅葉に合わせ、

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部屋のしつらえはもとより、
茶碗などの道具、
お菓子の選定など細部に至るまで、
わが師匠がいかに心を砕いてきたかを
側で見ていて、
お茶を通しての
「おもてなし」
というものが、
いかにきめ細かいか、
それでいてさりげなく装われているかが
少しわかりました。

茶道経験の浅い私は、
人前でお点前をするというだけで、
緊張、緊張、緊張でしたが、

亭主である師匠と
主客のやりとりを少しは楽しむこともできました。
主客が茶道に通じている方であれば、
師匠の準備した物を
うまく聞き出して、同席の客人にも広めてくださいます。
その場にいる誰しもが、
秋深い
落ち着いた庵で
風情を楽しめるような空間になります。

そんな中で季節にちなんだ菓子を食べ、
一服のお茶を飲む。

上質な気持ちになれるひと時です。

お茶席というと、
作法がわからない者には、
何やら堅苦しそうで馴染みにくいイメージがありますが、

美味しいお菓子と
まろやかなお茶を
季節感漂う空間で楽しむ…と考えれば、

オシャレなカフェで、
美味しいコーヒーをいただくのと、
そんなに変わりはないんじゃないかしら。

今回の入江家での茶会も、
深まる秋に加えて歴史を感じられる絶好のロケーションでした。
こんな場所でお点前できたこと、
たくさんのお客様を迎えられたことは、
とてもよい機会でした。