皆さんのバラの開花ブログを楽しんでいます。
でも、私は今回はガーデニングから離れて読書を振り返りたいと思います。
(これは、自分のための記録なんで、興味のない方はスルーして下さい。
悪しからず)
9月に読んだものは、5冊。
【政と源】
【星間商事株式会社社史編集室】
三浦しをん 作
【ルーズベルトゲーム】
池井戸潤 作
【無頼の画家 曾我蕭白】
狩野博幸 横尾忠則 作
【台湾紀行】
司馬遼太郎 作
私は、いわゆる雑読なんです。
池井戸潤や横山秀夫の作品のように、
企業や警察組織の中で、汚い奴らに悩まされながらも、
誠実に自分の仕事を全うする話は大好きです。
そのため、登場人物に気持ちを入れ込むので、読後は充足感と共に少し疲れも感じます。
そんな時は、
三浦しをんの作品が読みたくなるんです。
軽いわけではないけれど、個性的な登場人物が、結構笑えることもしてくれるので、
愉快な面があります。
そんなふうに、読み応えあるものと、
スカッと楽しめるものを取り混ぜて読んでいたのですが、
8月あたりからは、
絵画にまつわる作品に興味が…。
【ジヴェルニーの食卓】
原田マホ 作
を以前読んだのがきっかけです。
実在していた、モネ、マティスなど印象派の画家たちの製作や暮らしぶりが書かれていて、絵画鑑賞に新しい視点を与えてくれました。
【楽園のカンヴァス】
【モダン】
も同様に原田マホ の作品です。
こちらは、近代絵画を題材にした物語です。
もともと、ルソーやピカソより印象派の絵が好きだったので、
ピカソなんて、
「理解不能だわ」と思ってたし、
ルソーの絵なんて、
「ピサロやモネに比べると繊細さが感じられない」
と自分勝手に好き嫌いをつけていたのですが、
これらの物語を読むと、
絵の見方が変わるんですよ。
美術館にルソーの絵に会いに行きたくなるんですね。
「このソファーに横たわってるのが、ヤドビィガか。ルソーが愛した人妻ね。」
貧しくて洗濯仕事で日銭を稼いでた女性のどこに惚れたんだろう?…なんて考えながら見ると、また面白いと思うんですよ。
そもそも私自身の感度なんてたかがしれてるけれど、
作品の背景となる作家の暮らしや苦悩を垣間見ると、作品がドラマティックに見えてくるのです。
(もちろん物語だから、どこまでが史実かわかりませんか…。)
こちらは、史実を基にしてますからノンフィクションです。
【無頼の画家 曾我蕭白】
蕭白は、江戸時代中期の作家です。
蕭白を知るきっかけになったのは、
昨年の『ボストン美術館の秘宝展』で、
里帰りしてきた、『雲竜図』を観たことから。
龍はよく水墨画の題材にされますが、
蕭白の作品は、衝撃的でした。
ぐりっとしたまなこ、
「目ん玉ひんむいてる~」
すごーい迫力なのに、どこか軽妙で恐ろしいというよりも愛嬌を感じる。
同様に中国の故事を題材にしたものでも、
大胆なのに、可笑しみが感じられます。
彼の生い立ちを知ると、
なおさら彼の絵の、ダイナミックさや奇想天外さに納得できます。
とまあ、
絵画だけを見るのではなく、
書物と合わせて見るというのが、
最近の私の読後傾向です。