『ラットマン』
道尾 秀介 著 光文社文庫
【内容（「BOOK」データベースより）】
結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。
姫川亮は高校１年の時、学友３人とアマチュアロックバンドを結成して１４年になる。
いつものスタジオで練習しているとき、結成当初のドラム担当者（現在はひかりの妹の桂がドラムを担当）で姫川亮の恋人のひかりが事故死した。
それが果たして事故死なのか。
物語が進むにつれ、事故に見せかけた殺人であることが仄めかされてくる。
また、この物語は姫川亮の子どもの頃死んだ父と姉のことが謎めいて描かれ、大きな伏線となっている。
後半の展開は犯人だと思っていた人物が二転三転して、意外な人物であった。
会話などで読者を巧みにミスリードしていき、最後に驚かされるという構成。
姫川亮の過去の出来事と現在がシンクロして、同じ動きとなっていく。これがこの小説の芯になっている。
評価の高い小説ですが、私はそれほどにはね…
ちょっとこねくり回し過ぎの感アリ、そして陰気臭い。
タイトルの『ラットマン』の意味は？
それは読んでくださいね。
