「感謝」の国日本

 

   「感謝」とは自分以外のものに対してのもの

   自分以外の者すべてに対しての「感謝」

 

   自分が今ここにあるのは ここに今生きているのは 自分の運命は

   すべて自分を包んでくれている世界があるから

 

   自分以外が自分を支えてくれている

   太陽海山自然人類の歴史社会すべてがあって自分がいる

 

   自己主張などおこがましい

   すべてを受け入れる「受け身」こそ 自分以外のものを尊敬してこそ

   人類の平和幸福がある

 

   武士道も「受け身」 柔道も「受け身」 神道も「受け身」

   「受け身」を最高の価値としている

 

   日本人は争い事を好まない 自己主張を好まない 相手を思いやる

   「感謝」の気持ちを忘れることはない

 

   大乗仏教も他力 自力でない慈悲のこころ 思いやりのこころ

   古代から庶民は貴族・天皇を敵視しない 

 

   <お公家さん><天皇さん>と呼んで親しみを込めている

   天皇は大陸文明を受け入れることを躊躇せず遣唐使遣隋使を何度も

   派遣し自らの文明 日本国の文明を高めてきている

 

   黒船到来の「受け身」から新政府は西洋文明を積極的に受け入れることを選択

   し 自らを高めると同時にアジア諸国には思いやりの政治を行い

 

   自己主張するアメリカの攻撃に「受け身」になって戦わらずにはいられず

   原爆投下を浴び敗戦を喫する

 

   だが日本には得意の「受け身」がある 占領支配国アメリカにも民主主義国と

   して「感謝」の気持ちを持ち 天皇の巡行の国民への励ましに「感謝」する

 

   戦後八十年アメリカへの「受け身」「感謝」の気持ちは継続している

   「感謝」の気持ち「感謝」のこころは日本人の国民性

 

   自己主張しないのが日本国民日本国首相 それが習わし

   ロシアにも北朝鮮にも中国にも世界各国にも自己主張をすることはない

 

   それが日本国民日本国総理大臣の主張 自己主張しないのが自己主張

   スポーツの戦う世界でもサッカーなど日本人選手はシュートするのを嫌う

 

   受け身守備固めが得意で 得点する気力を乏しくし 国民性に叶っている

   ゴルフの松山英樹選手のキャディさんなど 勝ってもガッツポーズより

   深々と礼をし「感謝」の気持ちを表し それをスポーツ全紙が絶賛!

 

   日本国国民は戦争をも「感謝」し「感謝」しない者を非国民扱いする

   「感謝」しながら<玉砕>したものは靖国神社に恭しく祀られる

 

   被爆してもアメリカを憎まず平和運動へのきっかけとして「感謝」し

   日本社会・世間は「感謝」を理念として行動している

 

   日本国民は「受け身」の位置を「感謝」のこころでアクチュアルに転換さす

   日本国民は「受け身」「感謝のこころ」に殉死している

 

   日本国国民性を批難すべからず

   「国民性」というものは 変えることが出来るものなのだろうか?

   「自我」がなく「自然と一体」となっている国民性を変えることが?