無題 八月十六日 夏目漱石
仏に礼して霊台「自分のこころ・莊子」を見るに心無し「その気にならず」
山寺 僧に対すれば 詩趣催す「自分の精神を見るより<自然>の方に」
松柏 百年 壁を回りて去り「たとえば常緑樹の松柏の百年に興味がある」
へいら「ヒメカズラ」 一日 墻(かき)に上りて来たる
道書 誰か点ぜん窟前の燭「宗教書では洞窟の前の灯りを灯せない」
法偈 磨し難し石面の苔「おなじく仏の教えでは石についた苔を落とせない
借問す参禅の寒のうす「貧乏僧」「参禅して修行をしている僧に聞きたい」
翆嵐(すいらん)「山気・靄」 何処か塵埃を着けん「靄にごみがありますか
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心の悩み・重みを解決したいなら「宗教」より『自然』!?
少なくとも 漱石は、、、、、