「貧しさ」「豊かさ」を超えて
「貧しさ」も「豊かさ」も「善」も「悪」も「苦しさ」も「楽しさ」も
社会のすべての価値観を超える おはなし
別次元に入りさえすれば それでいい というおはなし
「次元が違う」 というおはなし
夏目漱石には「人生の達人」といえる友人がいた
学生時代からの友人で 今はお互い髪が白くなっている
校長をしている彼は 左遷なのか?北海道から満州へ満州から樺太へと渡り暮らしている
東京で何十年ぶりかで会ったとき 「今度は樺太だよ」と言って友人は大笑いしたという
「彼は人生の達人 偶然か?名前も達人」なのだと
都会東京で暮らし煩悶し 小説を書いている漱石とは 違う
森鴎外にも「じいさんばあさん」という作品がある
新婚早々の侍が 一時の感情をこらえきれずに 人を殺めてしまう
九州の地に島流しの刑を受けた彼は 40数年間 妻と別居生活をおくる
その間にはそれぞれの二人の人生があるのはもちろんだが
刑がとけ 二人は再会し 仲睦まじく 新婚生活をやりなおす というおはなし
漱石も鴎外も「別次元」のおはなし 空間的に時間的に「別次元」のおはなし
世の中には「別次元」を生きる「達人」がいる というおはなし
人生のキーワードに「別次元」がある というおはなし