チビ太郎の目に何か入った事件でドタバタだった話をさせていただきましたが、それでふと思い出しました。

 

そこまで大病を患わなく過ごしてきた私ですが、それでも、キツカッタな~と思う病気があり、それが表題の"霰粒腫" 。

 

さんりゅうしゅ、と呼び、めいぼとも呼ばれることがあるらしいですね。

 

 

小学生の中学年くらいだったか。

これにかかってしまったんですよ。

 

まぶたにしこりが起こり腫れますし、炎症を起こすと、じくじく、いたい。

 

 

母親と病院で診察をうけたところ「さんりゅうしゅ」とお医者さんに言われました。

 

 

はじめて聞く言葉だったので、私の頭の中では「さんリュウ主?」と訳の分からない文字変換になっていたのかもしれません。

 

何じゃらホイです。

 

が、「手術で切りましょう」とあっさり。

 

 

こうなると「マジかよ~」などと心の準備をする暇はありません。

ベルトコンベアーにのったコンテナよろしく、準備は進んでいきます。

 

 

で、どうすんのよ。

 

サンリュウシュってどう除去するんよ。

 

目だって?

 

切るって、目にメスいれるんですよ。

 

そんなこと許されるのですか?

 

 

と、嫌な想像は膨らみます。

 

 

お医者さんからは

痛いのでまずは麻酔をかけて、そのあと瞼の裏にできたしこりをメスでとります。

という、作業にたいして余分な描写はない、ストイックな説明。

 

眼に麻酔・・・

 

想像をしただけで、貧血になりそうです。

 

 

無情にも作業は始まりました。

 

具体的には眼球の横に注射器で麻酔を入れます。

 

 

ひえー。

 

 

 

想像通り、痛いんですよ。

 

「先生、痛いっす」

とも言えません。

 

ひたすら耐えます。

眼に鋭利なシリンジを指すというそのシチュエーションだけでも、

想像力が痛みを倍加させているように思います。

 

 

実際、ちょー痛かったです。

 

 

先生は「ちょっと痛いですよ~」といつもの決まり文句おっしゃいますが、

ちょっとじゃないでしょ、これ。

 

麻酔注入後は瞼のしこり除去。

これも麻酔きいてるのかいなか、わからないぐらい結構痛い。

 

 

痛みを麻痺させるために、とても痛い麻酔を打たれ、

手術で痛い思いをする。

 

 

まるでとんちのような状況に小学生の私は、世の無常を嘆いたものでした。

 

 

手術後はしばらく目が腫れるので、見えません。

 

しかし、地獄の修業は終わった。

私は成長したのだ、経験を積んだのだ、

そう思うことにしました。

解放されたのだ、俺はと。

 

 

 

そして帰り際、お医者さんのひとこと。

 

 

 

「右目が落ち着いた時期を見計らって、左目にとりかかりますね」

 

 

・・・

 

 

 

 

この霰粒腫、思い出深いいたーい三大疾病の一つです。