私は講義前に毎回『今日の一冊』という時間を設けています。少しでも学生の皆さんに本を読むきっかけを提供したいというところです。
講義との連動を考えると、当初は講義に関連した専門書、読み物を紹介するスタンスで行こうと思っていたのですが、やめました。現在では、小説から、専門書、科学雑誌、フィクション、旅行記、エッセイ等々、ジャンルにはこだわらず、ごった煮状態です。
理由はというと、学生の皆さんは感性が鋭いので、あえて科目と連動した専門分野の書籍に絞らなくても、興味があれば自身で収集できるだろうと。
ただ問題は、自分のアンテナ外のものに対するアプローチ。要は興味外のものに対するアクセスはハードルが高いんではないか、という印象を持っています。
自分の都合の良い立ち位置、景色にいると居心地がいいので、その周辺は満たされるものですが、そこから外れて、新しい景色に移る。これは結構、体力がいる。面倒くさいんです。しかしこの面倒くささが、人生のかじ取りには重要になってくることが多いのではないかと。
ある作家さんが、大切なことは面倒なもんだ、と言っていましたが、そんな気がします。
今回は読書の話ですが、要は選り好みせずに、興味のアンテナ・受け皿は持っていてほしいなと。
人生は長い。
言い換えれば、これだけ多様化した社会の中で、好奇心の幅を狭めるのはもったいない。
ということで、「え、こんな本読んだことないよ」といったものに、あえてトライするのもいいんじゃないでしょうか。試してみて、いまいちであれば、スキップするのも手です。
ということで、「今日の一冊」は私のライフワークとして続けていきたいと思っています。本ブログでも紹介できればと思っているのですが、たまに「今日の一曲」や「今日の映画」など語尾が変わることもあるかもしれませんが、そこはご愛敬。ご容赦ください。
ラボの本棚。ジャンルはバラバラです。
雑然としているので、そろそろ整理しなきゃ・・・
