梅雨ですね。暑いですね!

いや、そんなことを書くために、この暑いのにPCの前にいるのではありません。
オークション取引でいろいろあったもので、ちょっと悩みつつぺちぺちとキーボードを叩いております。

個人でやってるリサイクルショップすらも衰退ぎみで、昨今活気のないカネコ系ですが、オークションだけは常に熱く盛り上がっております。
とみに、最近はお洋服を手放される方も増え、リサイクル市場が活性化されてるのは良いのですが、それだけに数々のお別れを経験されている方も多いわけで、なんとも胸が痛むような思いでおります。
お譲り頂いた折には、心を込めてクリーニングの上、大切に活用させて頂いております。

さて、即今多いのは、個人所有のお洋服で、一度も着ていない、いわゆる「未着用品」がものすごいお値段になることです。
特に、KANEKO ISAOとWONDERFUL WORLDの未着用といったらもう……今まで、高くて2万円程度だったワンピースが5万7万と、ものすごいお値段になることもしばしば。
みなさん、落ち着いて下さい。ここはショップではありません……と言いたくなる程の加熱ぶりで、どんどん値段が上がる様を、戦慄しながら眺めております。


なんといいますか、昨今のオークション、出品される方にもいろいろとご事情はおありかと思うのですが、あまりにも、「それはどうでしょうかー……」となることも多く……。
せめて書いて頂きたいなー、という情報が完全になかったりすると、不親切だなと思ってしまったりもして。

せめて、スカートの総丈とか、ワンピの着丈とか、測れるものは全部測ってもらいたいなと思っちゃいます。
あとは、素材が分かり辛い写真に困っちゃいますでしょうか。
カットソー素材のスカートとかもありますが、写真がぼやけていて判別し辛い場合などは……怖いので入札しません。
……という、なんとなくもやもやした思いを、ご参考になればいいなと思いつつ書いてみます。
私もたまには出品者としてお取引させて頂くこともあり、その時に初心を忘れないためにも……頑張りたいと思います。
本当に書いていてどれだけお前が偉いんだよと思ってもしまったのですが、何を書いたらいいか分からないという方の一助となることもいつかは、何万件に一件くらいはあるかもしれません。
上から目線にも程がありますが、ご容赦下さいね。不快でしたら、読み飛ばして下さい。
ご共感いただけましたなら、コメント等頂けますと、より落札する側の気持ちが反映できるのではないかなと思います。
物事は、1人の力では成し得ないように、1人からの視点でもまた、全てを補完しきれないものです。
ご協力を頂けましたなら、幸いです。



◇素材の表記◇
綿の場合は、ブロードとかローンとかシーチングとかいろいろありますけれど、Tシャツなどと同じ素材の場合は「カットソー生地」と明記して頂けると助かります。
もしくは、分かればニット生地とか天竺とかいろいろあると思いますが、一番一般的に伝わりやすいのはカットソー、かな?
Tシャツと同じ生地と書いてもいいかも。
カットソー素材であることが一般的な服もありますが(キャミソールなど)綿ローンやブロードのものもないことはないので、その時にはそのようにお書き頂けると尚のこと助かります。
良くわからない場合は、「なんか起毛素材でなみなみしています」(コーデュロイを表現してみましたが、難しいですね……)など、質感を伝えられると良いと思います。


◇スカート丈◇
大きな台や床などの平たいところに服を広げて、ウエストから裾までを測ります。
ジャストウエストワンピースはウエストベルト下のステッチから裾までの丈にあたります。
ゴムウエストの場合も、ゴムの入っている部分の下のステッチから測ると良いです。
ベルトのあるデザインの場合は、ベルトの下から測るのが正確ですが、そのように測った結果と、ベルトの上から測ったものの場合は1~2cmくらい誤差が生じますので、「どこからどこまで測った」という情報の方が、親切かもしれません。


◇ウエストサイズ◇
ゴムの場合はゴムと表記するだけですが、正確なウエストサイズとは、
ボタンのついている糸のところ(ボタンつけ位置)から、ボタンホールの真ん中までのサイズです。
服の型紙って、そういう風に引いてるので、本来の意味での正確なウエストサイズはこうなんです。


◇総丈(着丈)◇
肩の部分から裾まで、斜めではなくまっすぐ測った長さを指しますが、スカートのカッティングが丸かったりすると難しいですよねー。
フローリングの線を利用するとまっすぐの線は取りやすいです。
お洋服を、フローリングの線に対して90°横に置き、肩の線をフローリングの横線に合わせて、裾の一番長い部分までをまっすぐ測ると分かりやすいです。


◇お直しの有無◇
お直ししている場合、どこを○cmに直した、という情報は必須です。
小さくしている場合は分かり辛いですが、その時は、サイズを見れば判断できます。
大きくしている場合は、必ずお直し箇所に布の継ぎ足しがありますので、見れば分かります。
お直しの基本は、目立たないところを直すのが一般的ですので、たとえば、トップスの身幅を出していれば、脇線に布を足しますし、スカートのウエストを直していれば、簡単なものでボタンのついている方のウエストベルトに布を足します。袖口もまた然り。
この時、ピコットを直さない場合はそこでピコットが途切れるので、良く見てみて下さい。
また、お直しのために、スカートのポケットを削っていたりもします。
残布を使うことが一般的ではありますが、それだけでは足りない面積のお直しの場合は、ポケットの布を使ったり、肩パットの布を使ってお直しします。
肩パットは、デザイン的にない場合も最近は多いですが、お直しで使ったためにないということもあります。
これからお直しされるためか、なで肩の方か(私、ショルダーバッグがずり落ちる超なで肩です。着物やさんには褒められますが……)たまに、肩パットの有無についてご質問されてる方も見受けられますので、付属物としてあれば書いておくと親切ですね。
丈詰めや、小さくお直しする場合は、よく見ないと分かりませんが、ティアードスカートのティアード部分のロックミシンの糸の色が違ったり、全体的なバランスが詰まっているようにも見えたりして……。
これは、全くヒントがないと分からないことも多いのですが、ついつい、職業柄、見えてしまうと、「綺麗に直しているなー」とか、「あ、ちょっと下手」とか、思ってしまうところでもあります。


あとは、そうですね、オークションの基本的な事柄として、

◇お取引口座◇
落札側からすると、バリエーションが欲しいです。
名前も知らない地方銀行のみ、その他クレジットカードなどが使えるシステムのお支払い方法に未対応、となると、さすがに「売りたくないのかしら……?」と思ってしまうことも。
生活上、全く必要ではないにしろ、全国に支店のある銀行を1つ2つ持って頂けると有り難いです。
特に、ゆうちょ銀行。
日本ならどこでもあるかと思います。口座作るのも容易です。入金確認もネット上でできます。でも、それもないっていう場合。
……同じお品物で同じようなお値段だったら、そこは入札するのに差が出るところですよね。

◇送料表記◇
定形外だとこのくらいのお値段、宅配便だと○サイズ、と書いてあると嬉しかったりします。

◇お値段◇
即決のありなしでだいぶ、手出ししやすい、しにくい、っていうのはありますよねー。
それにしても、最初から値段が上がるのを見越して「○万円」的な高額スタートを見ると、残念ながら結果として損をされるような気がします。
その開始価格だけで引いちゃうというか、なんというか……。
リサイクル市場ですから、いきなりのプレミア価格も出来ることならばあまり歓迎したくないところです。
実際にはその程度のお値段の価値があるとは思うのですが、高額で落札されているのはもちろんオークションの帰結であるわけで、その過程を経ずに高額スタートですと、最初から目に留まらないこともあると思います。
同じように、見かけは安くても、最低落札価格が設定されているものを見ると、なら最初から最低落札価格で出せばいいじゃない、と思います。
こちらは、なんだか騙された感じがして、私としてはちょっと嫌な気分です。

そんなことをふと思った土曜の午後。
これからも、オークションで良いお品物に出会えると嬉しいなと、思います。

カネコ服、いつ着ますか。
休日のみですか? 普段から着てますか?

みけは、普段から着てる派です。

満員電車も職場もスーパーも自転車も何のその。
卸売市場で「大将! この鮪ちょうだーい! 二つ買うからまけてー!」
とも、言えちゃいます。


そんなカネコ者たるワタクシですが、唯一休日は、カネコ服を着ない日でもあります。
それは。

休日は、「メンテナンスとお洗濯の日」だからです。


カネコ服ってさ、ボタンつけ甘くないですか?
リサイクルでもショップで買ったものでも、ボタンがぐらつけば全てつけ直し。
ボタンがなくなっちゃうの困るので、なるべくなら、家に来た当日に全てのボタンを付け直します。

リサイクルのお品物は特に、一度ブラシをかけて埃を落とし、水通しや洗濯、風通しをして、メンテナンスには気を使います。

基本的にアイロンがけはしない主義ですが、生地がへたってきている時は、アイロンがけが必須です。
リボンとか、一度バラしてアイロンかけて、元通り付け直すことも。

昔のお品物のスカートの丈出しをしたりとか、サッシュリボンからピコフリルを付け直したりとか、もはやお直しの領域ですが、そんなことも、します。
ワンピースをブラウスに加工したりとか……って、あんまり言うと怒られちゃいますね。
もともとは、人のデザインに手を加えているわけですから。

シミがあるお品物の漂白とか。(塩素系はますます色が抜けるので、白以外には使っちゃダメですよ!)

胸元のホックの付け直しとか。

そんなことをしていると、1日なんてあっという間。

カネコ服、着る間が、ありません!

その他に、ちょっとスポーツの習い事をしてまして、練習の日はカネコ服を着られないというのもあるんですけども。

とことん、お洗濯とお直し、したいですねー。
丈出しとか、ウエストのお直しとか、上手くいくとちょっと自慢したくなります。


さて、今週もリサイクルで買った新入り達(←複数形)が来ます。
どんな状態やら、楽しみなような、手がかかるような。

でも、手がかかるお品物ほど愛着が沸いたりもして。

世の中には、こんな職人系カネコ者もおります。
再生不能かな、と思うお品物で、捨てるのが勿体ないなと思ったら、是非是非、譲って下さい!
再生不能だったのは、今のところ、生地が傷んでしまって、かがってもかがっても縦に生地が裂けちゃうスカートだけですからー。(下の方の生地は無事だったので、二枚重ねて同じ生地のブラウスのアームカバーに使っちゃいました)

でも、お直しするには個人の力では限界があります。
あと、直感で直すので、お直しを専業にする気はありません。

もし、お困りのときは、直接お会いできることがありましたら、その時は、みけにご相談下さいね。

実は、カネコ仲間、1人もいないんです。
今までのカネコ人生、ずっとひとりぼっち。

いやー、これもまた、戦いですー。
カネコ生活も長くなって参りまして。
今まで、数々の不思議なデザインに出会って参りましたが、こればっかりは「どうしろと!」と叫んだ一品です。

二股エプロン。
その通り、前でぱかーんとエプロンが分かれてます。

……どうしろと?

いや、そりゃ、そのままお洋服に重ねて、片側たくし上げたり、そのままにしたり、いろいろとアレンジして、下のスカートやペチコートを見せればいいんですけど。

私も、あの頃は若かった。
世の中には、「可愛ければいい」服が存在することを知らなかったのです。

可愛ければいい。お洒落なら尚のこと良い。
その為になら、一枚で着れなくても、特に意味がなくてもいい。

これこそ、着道楽。ですかね。