ある4月の会議の後、ワタクシは毎度の如く、東京へ行きました。
会議が終わった後は、大体麻雀に誘われます。
深夜まで麻雀をやっているので、麻雀が終わると、近くのマンガ喫茶で時間をつぶし、始発で東京に向かいます。
毎月恒例となっているナミ宅訪問。
新幹線で寝過ごすわけにはいきません。
いや、ワクワクしているので、新幹線では睡眠を取りません。
ナミは、新横浜まで迎いに来てくれる時と、部屋で待っている時があります。
仕事が夜勤で間に合いそうに無い日は部屋で待っています。
この日も部屋で待っていたと思います。
部屋に入ると、パジャマの状態で迎えてくれます。
サカリついた犬のように、ナミに飛びつくと、朝から行為が始まります。
そして、ナミの手料理を堪能した後、もう一回戦♪
で、そのまま寝ます。
起きると、すでに食事が用意されており、それを食べた後、また行為が始まります。
というように、ワタクシはナミの所に行くと、人間の3大欲求のみを行うという、なんとも野生的な生活ができます。
これがなんとも、良い気分転換というか、ナイスピットインになります。
もちろん、外でデートする場合もありますが、あらかじめお互いが何処かに行きたい時だけなので、外に出かけるのは、半年に一回程度だったと思います。
もちろん、気を使ってデートも誘うのですが、
「よさ君は、普段一生懸命頑張ってるから、ウチではゆっくりしたらいいよ。私は一緒にいれたらそれでいいし。」
とナミは言います。
もうアンタ嫁にしたい。
4月のこの日も外に出ることなく、3大欲求のみの生活を楽しみ、満たされまくったワタクシは、新幹線で九州に帰ります。
ナミは、ワタクシが帰る際、仕事が無い限り新横浜まで付いてきてくれます。
この日も新横浜まで来てくれました。
新横浜の新幹線改札口で、お別れを言うと、ナミは普段以上に寂しそうな顔をしました。
ワタクシは、ナミにそっとキスしました。
他人が見ている前で、イチャつくのが苦手なナミはなんとも言えない恥かしそうな顔をしました。
可愛すぎ!
頭をなでて、お別れを言い、改札を通りました。
帰りの新幹線。
携帯でゲームでもしようかと、携帯をひらき、ふとナミの写メが見たくなって、ファイルを開こうとしました。
無い・・・。
ナミの写メが一切ない・・・。
とりあえず、メールでも送ってくれたことがあったので、メールを開きます。
無い・・・。
ナミが写メを送ったメールだけが無い・・・。
えええ!!
こんな事ってある?
ワタクシの携帯は、写メのフォルダも、受信メールもパスワードロックされています。
パスワードは、誕生日とか関係ない番号ですし、他の誰かが操作したとは、考えにくい。。。
バグ?
そんな事ってある?
ナミの写メだけ狙って消えるバグ。
それは無い。たぶん。
ふと、ナミとの会話を思い出します。
ワタクシが目覚めた際、ナミがワタクシに言いました。
ナ「寝言で女の名前言ってたよ」
私「ん?どんな名前?」
ナ「ん~なんだったかな~?」
私「ユミ?(妻の名前)」
ナ「いや、奥さんじゃない。」
私「リエコ?(子供の名前)」
ナ「いや、子供じゃない。つかそれやったら、言わん。」
その後も、元カノの名前を並べてみましたが、全部「違う」といわれました。
で、ちょっと探ってみます。
私「ノゾミ?」
ナ「ん?そんな名前やったかな~。」
私「ヒカリ?コダマ?」
ナ「新幹線やろ!」
うんうん。ノゾミの名前を自然に出せました。
と、思っていましたが、寝言で女の人の名前出した事ないですし、第一夢を見ていた記憶がない。
いや、夢を見ていた記憶なんて大体ないですが、ワタクシはナミがなんらかのカマをかけているように思えました。
携帯を見たかもしれない。
新幹線の中で考えました。
で、むかついて消したのかも。
パスワードは4桁・・・。
組み合わせは1万通り。
ワタクシがよく使う数字に絞れば、625通り・・・。
ワタクシの眠りは深いので、625通りぐらいなら、2時間とかからずに突破できそうです。
ありえる・・・。
急いでナミに電話します。
私「ナミの写メが全部消えてる!」
ナ「私しらんよ~?」
私「マジで!?もっかい確認してみる。」
何度確認してもありません。
もう一度ナミに電話します。
私「やっぱ無い!」
ナ「意外と気付くの早かったね(笑)」
私「え?」
ナ「全部消した。」
私「なんで?」
ナ「まぁそっちの事務員さんと仲良くやって。」
私「ちょっと待って。誤解やって。」
ナ「はぁ!まだ言うの?」
私「うん。誤解(キッパリ)。」
ナ「よさ君、私のこと嫌いになる事言おうか?メール全部見たから。」
私「マジ?パスワードは?」
ナ「手の動き見てたら大体分かる。3回目ぐらいで解けたよ。」
私「嫌いにならんよ?」
ナ「ふ~ん。でも私は無理だから、もう会わない。」
私「・・・。ちょっと考えさせて、明日電話する。」
マジでか~・・・。
パスワード突破してるとは・・・。
一晩悩んで、何も出てこなかったのですが、とりあえず翌日電話です。
私「やっぱ、別れたくない。」
ナ「でも、私は無理。」
この繰り返しでした。。。
「俺の誕生日お前より一回分少ないやん。」とか、
「別れるにしても、もうちょっと先やろ?」とか・・・
むしろ相手の気分を害する最低なセリフを交えたり、諭し、逆切れ、泣き、笑いなどいろんな小技に走りましたが、何を言っても無駄でした。
実際、ナミと付き合って1年になる頃、ある約束をしていました。
ナミの「離婚して」という言葉に対し、「ちょっと待って。」と返すと、いつまで待つかという話になりました。
それで決まったのがナミの26歳の誕生日まででした。
その期限までは、まだ1年あります。
まだまだ一緒にいたい・・・。
3日ぐらい電話でこのような繰り返しをしました。
4日目、ワタクシはコンパに出かけました。
お店にたまにくる、キャンギャルとのコンパです。
いや、実際は、キャンギャルの友達とのコンパです。
キャンギャルは、Iカップでそれを体感したい一心で、口説いてはいましたが、なかなか芯の通った子でした。
そのキャンギャルの友達が、ワタクシの事を気に入ってくれており、それを巧みに利用したコンパでした。
で、コンパで盛り上がる中、ワタクシの社用携帯が鳴ります。
営業部長でした。
翌日発表の異動の通達でした。。。
ワタクシは、当時九州のお店の店長でした。
九州のお店は、稼動こそ芳しくないものの、グループ最大規模のお店です。
そのことが、ワタクシの誇りでした。
移動先のお店・・・。
グループ最小の、クソボロいお店。
誰がどう見ても、左遷・・・。
部長は「お前にしかあの店を上げれるイメージがつかんから、頼む。」と持ち上げられましたが、当時はどう考えても左遷にしか思えませんでした。
結局、コンパで異動を発表し、ナエナエの状態で帰りました。
コンパでみんな心配してくれた。やさしい。ありがとう。
で、ナミにもそれを伝えます。
ん・・・。
なんか、心配してくれてる。
イケるかもしれん!
普段、何があってもポジティブで折れないハートを持っているワタクシがヘコむと、みんな心配です。
ナミもそうでした。
結局、ナミの心配をキッカケに、条件付で26歳の誕生日まで付き合う話になりました。
その条件がまた可愛らしいんですよ。
次に東京に来たときに、何かナミが喜ぶサプライズをすること。
可愛い!
ですが、思った事が全部口から出るワタクシ・・・。
サプライズって、どうやればいいんだ・・・。
必死に考えました。
で、翌月・・・。
いつものように、ナミ宅へ行きます。
ナミには部屋で待っているように伝え、ナミの部屋に行きました。
部屋について、ナミを起こします。
ナミに、プレゼントを渡しました。
ナミが大好きなコンビニで普通に売っているチョコを山ほど買ってきました。
「ありがと。」
ナミは、それを冷蔵庫にしまいます。
「で?これだけ?」
今聞くの~?これだけ?ってメッチャ悩んだのに!
しょうがないので、「まぁさっきのチョコ食え。」と促しました。
山ほど買ってきたチョコの箱、一個一個に手紙を挟んでおきました。
ナミはそれにいち早く気付き、全部を箱を開けて読みました。
「で?どこ?」
もお!
すぐにほしがるなよ~。
とりあえず「ココ」と言って、旅行かばんから、ガチャピンとムックのでっかいクッションを出しました。
「うわ~♪ありがとう。」
と、その時は喜んでくれましたが、箱から手紙が少し見えていた事や、クッションはあらかじめ部屋の何処かに隠しておくべきだと、ダメだしされました。。。
そのあと、ナミが「私からもあるよ。」といって、紙をだしました。
アミダクジが書かれており、どっちか選べとの事でした。
ワタクシが選ぶと、アミダクジをたどって行き、ついた先には雨のマーク・・・。
もう一方には当たりと書いてありました。
「あ~、これは、外れだな~。じゃあ、残念賞ね。」
そういって、ナミが出してきたもの。
サムライアンブレラ!
刀の形になっている傘です。
うわ!メッチャほしかったヤツやん!
結局、当たりでも外れでも、サムライアンブレラだった訳ですが、サプライズ勝負では負けました。
これが、悔しくて、26歳の誕生日に頑張ることになります。
つづく・・・。
