過去2回のチャレンジとは違う、W杯16強
勝ち進んだことで日本の課題が明確に
https://russia2018.yahoo.co.jp/column/detail/201807020008-spnavi/?p=2
2002年日韓ワールドカップ、日本代表VSトルコ 0-1 ●
2010年南アフリカワールドカップ 日本代表VSパラグアイ 0-0 (PK) ●
過去の2度のワールドカップベスト8への挑戦はいずれも不完全燃焼。
日韓では中田英寿と若き黄金世代、そして秋田、中山ゴンのベテランが縁の下を支える希望あふれるメンバーで劇的にグループリーグ突破を決め、さあ我らが日本代表はどこまで勝ち進めるのかと期待を高めながら、唯一の汚点フィリップ・トルシエの失言などもありどこかふわっとしたまま何気ないコーナーキックからウミト・ダヴァラの何ということのないヘディングがネットを揺らすのをほわっと眺め、なんとなくそのまま敗戦した。
こんなはずじゃない。この世代はもっとやれるはずだ『俺たちのサッカー』はドイツ大会でこそ輝くのだ。
そんな中、Jリーグの国父たるジーコを監督に迎えたドイツ大会代表はドリームチームの呼び声のまま駄目な意味でドリーミンなまま時間を浪費しドイツ大会本大会で崩壊、惨敗した。日本サッカーの衰退を誰もが予感した窮地を救ったのは、、、
一人の老害の粗相を許し、すべてを日本に捧げるチャレンジを快諾してくれた一人の老将によって希望の灯が灯される。
「日本人の日本人によるサッカー」「日本サッカーのジャパニゼーション」を掲げたイビチャ・オシムの登場。
コレクティブにボールも人も動くサッカー、バルカンきっての名伯楽がムービングフットボールとパスサッカーへと日本を誘い、そしてそれは世界のサッカートレンドの潮流とも合致していく。『日本らしいサッカー』探しの旅の始まり。大きな期待と結果論的にはアラサー世代の自分探し的なパラドクスがここから始まった。全ては【本気の日本代表は世界とどこまで戦えるのか?】2002年の落とし物を拾うために。
不安、焦燥、批判にさらされながらも少しづつ歩みを続けるオシムジャパンを悲劇が襲う。
オシム監督急性脳梗塞に倒れる。
火中の栗を再び拾ったのは1998年フランスワールドカップ監督の岡田武史、オシム路線の継承を目指しながらアジア予選を突破。
そもそも守備的サッカーのスペシャリストはなかなか攻撃的なサッカーを指向できず本大会をむかえ決断する。リアクションサッカー、守備的なサッカーへの転換。時代の寵児MFの本田圭佑をFWとして抜擢しカメルーンに奇跡に辛勝、オランダに敗れるもののデンマークを相手に守備的サッカーで攻撃的に完勝し決勝トーナメントへ進出。
結果を出したグループリーグ同様、守備的に行くのか、意外とアグレッシブに勝ててしまったデンマーク戦の経験からアクションフットボールへの再転換を試みるのか、
ちぐはぐなまま対戦した相手はパラグアイ。南米の中でも突出した攻撃的タレントを排出しない超守備的なチームとミラーマッチになってしまい、泥沼にひきこまれ120分スコアレスドロー。PK最後のキッカー駒野が外し号泣する駒野の姿が全世界に放映された。
「岡田武史のサッカーはアンチフットボールではないか?」「日本のサッカーは退屈だ」「勝っただけで未来のないサッカー」そんなふうに揶揄された。
そしてアルベルト・ザッケローニを迎えオシム路線のパスサッカー、この頃にはむしろポゼッションサッカーへの傾倒が強まる。
『日本らしいサッカー』探しのやり直し。
東北震災を経験し多大な被害と悲しみを抱えながらザックジャパンとザッケローニはサッカーファンのハートを掴み且つ、岡田武史が苦しんだポゼッションサッカーのノッキングをかなり早い段階で解決。チャンスメーカー、ストライカー異なるタイプのアタッカーをサイドに配しサイドからの連携でペナルティーエリアに侵入し得点を量産する『左で仕掛けて右で仕留める』香川・本田・岡崎のラインの確立。ブラジルワールドカップで【本気の日本代表は世界とどこまで戦えるのか?】期待が高まる。
が、本大会前に突然の停滞。メンバー固定の弊害で新戦力は経験不足、主力選手は海外⇔日本の移動でダメージを蓄積させパフォーマンスを落としていく。ザッケローニは理想のサッカーと現実的戦術の境で揺れる。
緒戦、コートジボワール戦。本田圭佑の2大会連続ゴールで先制。前回大会の再現かとスタジアムとTV画面こちら側は興奮の坩堝と化すが、、、、失速、停滞、追加点を狙いたいオフェンス陣と守りたいDF陣の間でチグハグしたサッカーに終始、後半にディディエ・ドログバの登場で全てを空気ごと持っていかれ逆転、惨敗。スイス戦を臆病に戦い引き分け、コロンビア相手に岡崎が2大会連続ゴールで得点するが満を持して登場したハメス・ロドリゲスに見るも無残に切り裂かれ惨敗。
『日本らしいサッカー』『結果を出せるサッカー』の二兎を追う迷走が始まる。
アギーレという時間泥棒の紆余曲折
を経てオシム監督と同郷のボスニア出身ヴァイド・ハリルホジッチ招集。
前任者同様テーマはプレッシングからのショートカウンター。強豪相手に勝率を上げるためにポゼッションの他にもう一つの武器を備えるチャレンジが進む。
ハリルホジッチは事実上ターンノーバー(固定メンバーではなく状況に応じてメンバーを大きく変える戦略)でアジア予選を戦う。『俺たちの~』ファンの反発を招く。が、新鮮力の発掘は大きな成果を上げ、一方外された既存のベテラン選手たちは代表禍のダメージの蓄積でで所属クラブで出場機会を失っていた状態から回復傾向へ向かう。
2017年末から戦績は芳しくないが本大会においてのラスト1ヶ月の「仕上げ」に一縷の期待が持たれた。が、一縷の意味を理解できないファン、メディアからは不評。
開ける年の緒戦の代表強化シリーズも停滞し本大会までの数ヶ月前に突如解任。サッカー用語でいわゆる『監督交代ブースト』に期待をかけるが解任の手続き、権限、説明に関しては至極不透明。
《マイアミの奇跡》西野朗監督就任。
上記、宇都宮徹壱氏のコラムにあるように無作為の瑕疵と呼ぶべき最終選考23人。
強化試合2試合を連敗
VSガーナ 0-2●
VSスイス 0-2●
しかし、暗雲が立ち籠める以前に西野ジャパンは暗雲の中からスタートしているのでただただ期待値が上がらないだけだった。
が、強化試合最終戦で節目がやや変わる
VSパラグアイ 4-2 ◯
メンバーを大幅に変え勝利を収める。以後、香川、柴崎、昌子がレギュラーに定着。
それでもまだ期待値の上がらない西野ジャパン、僕自身も何の期待も寄せていなかった。終わったことのフィードバックをしっかりすること、協会の組織としての機能を近代日本サッカー史上初めて正常化出来ればそれで良いくらいに思っていた。ただ、現地で戦う選手・監督とこころを一つに3試合を過ごすだけ。そんなふうに思っていたし当時も戦いの最中も今も協会に対する考えは変わらない。
閑話休題
いきなり歴史が動く
VSコロンビア 2-1 ◯
僕自身、ワールドカップの怖さを改めて痛感したPK奪取→レッドカード葬の奇跡。
予期せぬ敵失から予期せぬ好状況に遭遇すると人はこうもパニックに陥るかというほどどちらが勝ってるのかわからないほど狼狽し日本は前半をからくも同点で生還。
この修正力は最終戦でも発揮されるのだが手倉森コーチの助言により基本的に優位だった日本は自分たちの優位さを確認、確立し大迫が値千金の追加点を加点。緒戦を奇跡の勝利で飾る。ロシア大会は極々異質な大会と後世に語り継がれることになろうがグループリーグ緒戦の『ジャイアント・キリング、アップセット祭り』を痛快に彩る。
期待値0のチームがアップセットをカマした。思えば2010年も期待値はすこぶる低く今回のことで後に「期待値0の勝利の法則」とか「8年ごとの突破ジンクス」とかいろいろネットを彩りそうだが、緒戦を勝利したとなっては期待せざるをえない。掌返し何するものぞ。
勝因:
敵失=①コロンビアDFサンチェスのハンドPK、得点機会阻止の一発レッド退場②日本の深い位置まで侵入していたクアドラードを前半で交代③不調のハメス・ロドリゲスを交代起用、不発、停滞。④1-1ドローの目を捨てて勝ち点3を取り来た
日本=①良い場所を狙ったクリアボールを大迫が粘りがち②前半で露呈していたが効果的につけなかった退場後のコロンビアの急所、バイタル左のギャップを酒井をワイドに、原口を絞らせるようにしたことで完全攻略。助言は手倉森コーチ。
VSセネガル 2-2 △
しかし、マイアミの奇跡はマイアミの悲劇を生んだ過去が有る。1位抜け有力視されてたチームに勝ってしまうと予選の点取勘定がややこしくなる。結果的に事実、そうなった。
セネガルに負けてしまうとポーランドに勝っても勝ち点6が3チーム並ぶ可能性が高まる。それは避けたいのでセネガルだけには敗けてはいけない。←これが僕の見立てだったが。日本代表は全く別のミッションを遂行していた。セネガル戦で勝ち点3を本気で取ろうとしていたようだ。
ところが川島のミスから失点。緒戦から川島はゲームに乗れていなかったがここでやらかした。川島という選手はミスをしたあと立ち直るのに下手すると年単位を要する。これはもう駄目だ。ダメ島だ。このときはそう思った。中村航輔の時代。それもまた善しかなと。
GKはダメ島になったが攻撃は発奮。乾が同点とする。も再度勝ち越される苦しい展開。
香川が限界となり満を持して登場のKSK本田が3大会連続となる同点ゴール。「試合の勝敗はわからないけどKSK本田は3大会連続得点を決める」そう確信していた。根拠はない。そういう子だから。
かくして勝ち点1をゲット。最悪は免れ』結果的にはこの勝ち点1が蜘蛛の糸だった。
VSポーランド 0-1 ●
リザルト上は敗戦。しかし世にも珍しい『日本代表のグループリーグ突破を決めた敗戦』となった。
【ベスト8進出を念頭に】日本代表は主力を温存、ここまで香川の控えとして途中出場していた本田も先発を外れるターンノーバーのりスキーなスタメン。
前節でポカをやりダメ島化が懸念された川島が続投、キャプテンマークを巻き表情は力強いドヤ島の顔。今までとは何かが変わった。
が、丸裸の奇策。右MFでサプライズ起用され貢献していた酒井高徳がマークを外しセットプレーから先制される。日本は窮地に押し入り打開を試みるが他会場の同時開催でコロンビアが先制する。
日本はポーランドに敗戦しても他会場の試合で勝ち負けが付けば予選通過の可能性があった。セネガルが勝利したほうが優劣が勝ち点差になるのでシンプルだったがコロンビアが勝つシナリオだと得失点差、総得点差『など』が基準になるので複雑な状況だった。結果、順位の優劣は『など』のフェアプレーポイント差が基準となった。
残り試合時間をアディショナルタイム含めれば10数分あろうかという状況で西野監督は大博打に出る。フェアプレーポイントに望みをかけ試合を塩漬けにした。セネガルが同点に追いつけば敗退だし日本が更に失点したりカードを貰わない保証はどこにもない。
だが『攻めない』という最大のリスクを取る
主にメディアの報道やサッカーへの理解度、頭の善し悪しで物議を醸したが基本的に僕は支持。
というか素直に畏敬の念を禁じ得ない。その時は正気じゃないと思ったし今も正気じゃないと思ってる。西野朗はものすごい勝負師。
ざわついた世論に関して一つ提言すればこの『フェアプレーポイント制度』名称を変更したらどうだろうか?
たとえば『ダーティープレーパニッシュメント制度』警告の多かったチームが報いを受けて敗退しただけの話だからだ。
それ以外の塩漬けなどは極めてサッカー的な手段で塩漬けを批判したい人は得失点差や総得点差が優劣の基準だったとしても批判するのだろうか?例えばサッカーでよくあるシチュエーション
ホーム・アンド・アウェーで、ホーム2-0勝利 アウェー0-1で負けそう。攻めないでしょ。ふつう。
かくして8年ぶりに決勝トーナメント進出。塩漬けの博打もすごかったが、西野ジャパンのミッションの最大の肝は第3戦のターンノーバーだった。ヨレヨレでベスト16を戦っていては勝ち進めない。本気でベスト8を目指すのだという意志と覚悟。
決勝トーナメント一回戦
VSベルギー
ベルギーというチームを評価して優勝候補とするのに僕はちょっと足りないな。という評価だった。今もそう。
絶対優勝しないわけでもなくてまあする可能性も低くはないんだろうけどフランスの下位互換のチームと言う印象。
さりとてなんせ有ると便利なFIFAランキング3位のSS級魔王オルゴデミーラ。強いはめっさ強い。
ただし、3バックとサッカーの構成力には穴がある。これは昨秋のハリルっち時代の強化試合で露呈していたが改善されていなかった。ペナルティエリアを横から手数をかけて侵入されるし、ベルギーの左サイド、日本の原口サイドはポッカリ大穴が開いていた。かくして日本に攻めどころがないではないし。アザールとルカクの話はしても仕方がない。
恐らくはベルギーにとっては今大会初めてだったろうピリつき張り詰めた試合の空気。日本にとっては2試合と10数分ほど経験済みな緊張感で出だしよく試合に入る。
デ・ブルイネを働かせないためにビルドアップは3バックにやらせて基本放置、コンパニの持つ体制が悪ければGO、クルトワが左で持ったらGO。前から行くときと行かないときの分け方は絶妙。反面行かない場合のボランチの構え方が気になる前半(※①)、自力に勝るベルギーに押し込まれる時間も長くなるが粘り強く対応、しかしなんてことないプレーでベルギーはコーナキックを取れてしまう。右サイドは日本にとって攻めどころなのだが切り込む機会がなかったことでベルギーの左サイドのカラスコを呼び込んでしまう(※②)何度か乾、香川の連携で盛り返し、ただではやられない印象をベルギーに植え付けつつスコアレスドローで前半終了。
後半になって日本の中盤がコロンビア戦で見せたような修正力を発揮する。①主に守→攻のときの香川・長谷部・柴崎の距離感が改善。香川が躍動し柴崎が危険な位置でプレイできるように。
②ポゼッションが不安定なフェルトンゲン、守備力のないSHカラスコのサイド深くにいよいよ柴崎が超絶スルーパス。侵入した原口が一呼吸ついて見事なシュート。クルトワ防げず日本が先制。
この出来事までは想定内というか、期待通り。原口サイドに勝機ありと見ていたが得点までしてくれて感無量。
日本にとって世界にとってはその次に訪れた乾のとんでもないゴラッソはこの流れから香川、柴崎がベルギーを完全攻略した結果、生まれた天からのギフト。
ただ、この未知なる世界感が日本の足を止める。この時点で何をどうすればよかったのかはまだわからない。
「ポーランド戦でそうしたように試合を氷らせて殺してしまえば良かったじゃないか。それが試合巧者というものだ」そういう向きもあろうが、あたらない。日本はこのあとに投入されたフェライニに対抗するオプションを有していなかった。
ベルギーは当然のようにフェライニを長友にぶつける。身長差ゆうに20cm以上。狙わないわけがないけど、そこはあまり重要では無かったが日本のDF陣をナイーブにさせるには十分な圧力だった。
かくして、ポーランド戦以後、ドヤ島と化していた我らが守護神川島がいつか見た風景のようにパンチング処理を誤り、乾はクリアを誤る。ミスの連鎖で弾かれたボールはフェルトンゲンの頭上に狙ったのかどうか『巻くシュートはよく曲がる』の評判の今大会仕様球はヘディングですら曲げてしまうらしく緩やかな放物線でゴールにあっけなく吸い込まれる。ベルギー反撃の狼煙。
日本ベンチはまだ動かず。束の間、6分後にくそアフロ野郎フェライニがヘディング弾。カラスコOUT後からリスクを取って自由なポジショニングで躍動しだしたアザールが大迫を振り切り上げたクロスに難なく合わせた。
日本、原口→本田、柴崎→山口。2-0の段階でさて、どうする中盤を整理したいが本田を誰に変えるかは悩みどころ。結果的に同点に追いつかれてからの投入、前2試合とは違い香川は残し本田との連携力に期待した。実際のところ本田のところでボールは収まり良い意味で試合のリズムが停滞した。これを2-0のときにやっていればよかったのかも知れないが結果論。
一方山口は3試合目の投入になるのだがどうも全出場機会でパッとしない。ワールドカップに入りきれ無かった。本田がハリルっちのときには制限されていた右のサイドを捨てて香川に近づく連携でシュートチャンスも有りFKも取れた。長めの距離の無回転はクルトワが見事にセーブ。枠に飛ばす本田も無回転をはじき出すクルトワも流石。
この時点で酒井宏樹が足を痛めた様子で走れない。22番シャドリにバレる前に酒井高徳に変えたほうが良かったが時間は経過。ロスタイムもあと数秒の段階で事件のコーナーキック。イージーなコースに飛んだクロスはクルトワが難なくキャッチ。だが、このコース、川島にしろ東口にしろ難なくはキャッチできないのでそれすらも日本の課題かもしれない。一挙攻勢。ベルギーのスーパーカウンター発動。コーナーに上っていた昌子が懸命の激走も及ばず、皮肉にも酒井宏樹サイドのシャドリが決勝ゴール。酒井はここには走ってこれなかった。
VSベルギー 2-3 ●
コーナーキックに関してクソつまらないサッカーをさせたら天下一のイタリア人監督が本田を名指しで批判していたが、それであるならばクルトワの前に立って遮らなかった大迫や吉田麻也。カウンターに振られるしかできなかった長谷部。戻ってこれなかった酒井。酒井を変えなかった西野監督。全てに責が生じる。本田を擁護しようとも名前の上がった選手監督を攻めようとも思わない。そこは敗戦の本質ではないから。
かくして、日本は日本らしく戦いベルギーを圧倒し、ベルギーはベルギーの様に戦い振る舞い最後の最後には日本を圧倒した。
日本の2ゴール。原口のゴールはいつも激走へのご褒美の様で涙腺を刺激するし乾のゴールは地球上でサッカーボールを見たことの有るものなら誰もが凄いと解るゴールだった。つまり日本は凄かった。そしてベルギーはもっと強かった。そういう試合とそういうラストシーンだったように思う。
2002年のトルコ戦のもやもやからドイツ大会の絶望を経て2010年で得た勝ち方とコレジャナイ感と『日本サッカーのジャパニゼーション』の渇望。更に8年を経て至ったこの敗戦。
遠い。ベスト8は遠い。ただその遠さが解った。そして【本気の日本代表は世界とどこまで戦えるのか?】
2002年の中田英寿の同世代、松田直樹や奥大介、もう亡くなってしまった選手もいる。
僕は本田圭佑という選手が大好きだ。
けど、2002年に落とした落とし物。2006年に次世代に示すべきだった【本気の日本代表】を10も世代の違う彼に探し続けさせ、その時間に人生と身体を捧げさせてしまったこの10年間、本当に申し訳けないような気持ちでいた。
そして彼がというよりは彼が最終的に所属した日本代表は【本気の日本代表は世界とどこまで戦えるのか?】の答えを示してみせた。彼の次の世代の子たちの力によって。
このチャレンジを
「感動をありがとう」「俺たちのサッカー(に殉ずる)」で風化させてしまってはならない。扉は開けられなかったけど。それは次世代の夢になる。
まず、協会は総括し説明責任を果たすべきだ。
『監督交代ブースト』は功を奏した。ハリルっち前監督からのマッチング、強化スケジュール、分析チーム、コーチングスタッフは有効に機能した。
ショートカウンターは得点を生み、短距離でのスプリントの連続とスモールフィールドのパスサッカーはチャンスを量産した。
監督を変えても押し込まれても簡単にセットプレーを与えセットプレーの失点な無くならなかった。
2-0としたベルギー戦ベンチにはピッチ上を助けるオプションは存在しなかった。準備がなかったからだ。ハリルっちのサッカーが否で西野朗が是であるとしよう。ではなぜあと半年の時間を与えなかったかの疑義は生じてしかるべき。
いったん全てを謙虚に晒しだして分析し評価し考察し判断する。社会人なら誰でもするこの作業を日本サッカー協会はただの一度もしてこなかった。16年どころではない25年ずっと。
監督の専任は技術委員会によるのか、会長の専制的独断で決まるのか、ならば組織とは何なのか。
今大会で時の人となった西野監督は前任の技術委員長でもあり当事者でもある。
現在の技術委員長は関塚隆だが彼は大会中どのようなサポートをしていたのか。
西野ジャパンを謙虚に数字のみで評価すると次のようになる。
- 強化試合 1勝2敗
- 公式戦 1勝1分2敗
- 通算 2勝1分4敗 得点11 失点15
- 11人相手の公式戦勝利 0
ネガティブで不愉快な数字かもしれない。だが事実。むしろ数字からしたら奇跡的な結果とも言える。
そしてこの数字には反映されない数々の戦略的成功も当然重ねて評価されるべきである。
正しい思考と正しい判断はいつだって正しい情報、事実に基づく。
西野監督には続投要請の可能性が高く、その上で固辞する可能性が高いと僕も見るが。
僕の評価する西野ジャパンとは西野朗監督+手倉森コーチ+森保兼任コーチの謂わばチーム西野だ。
西野朗氏には前任技術委員長としての禊を済ませた暁には
2020年夏までのチーム西野継続
→森保U23監督への禅譲を提案したい。
了

