グランドキャニオンの朝日

2月16日。



雲も霧もなく空気は透き通っていた。




朝6時40分ごろ。太陽はまだ出ていなくて



周りが見えるくらいに明るくなってきた。
人が少しずつ集まり始める。


２月のグランドキャニオンは透き通るような空気で寒かった。
ここの寒さは体が覚えていたから
万全の準備をして行った。







前回は大雪でキャニオンにたどり着きもしなかった。2年前






その前は真っ白。4年前

太陽すら見えず。





その前はいつだったか・・10年以上前。

確か4月の中頃だったと思う
園内に宿泊したのに朝は何も見えず。





初めて旅行に来て
簡単に見れる人は運がいい。

山の天気はかわりやすく
ツアーでも飛行機がキャンセルになる事は１年中可能性がある。

必ず見れるものでもないんだ。

それがグランドキャニオン。





そしてまた

ここへもどってきた。


いつか見れるだろうと思っていた。
待っていてもいつかは来ない。


今年こそは見なければ。
そう思った。






太陽の光がキャニオンに差し込んだ。
ポッと頬がピンクになったような




「もうすぐくるよ」　夫が言った。

心がざわついた。
まわりもざわついてきた。
皆が一点を見つめていた。




きた





きた










私はグランドキャニオンの事をかなり好きだと思っていたけど



もっと好きだった。もっとだ。





私にとって国立公園のキングはここ。






夫からの素敵なバレンタイン旅行のプレゼント。
ありがとう。



最高だ。




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