平成16年7月21日、原告へ原告妹から電話があり、「原告母が癌再々発の為、昨日から入院しており、明日から抗がん剤治療を開始するとの説明を、今日原告妹が担当医から聞いてきた」と聞き、
原告は何故、入院後の説明なのか。
説明から治療開始までが早すぎるのではないか。と疑問に思い。
翌日、担当医に面談する。
原告が担当医に今日の抗がん剤投与の延期を申し出ると、
担当医は「それでは退院にしましょう、東京の病院へでも行ってください。」との対応。
原告が担当医に原告母の病状を尋ねると
「このまま治療しなければ年内。」と聞き。
担当医の対応に怒りを感じながらも、翌23日から抗がん剤治療を開始することにした。
以上の経緯で開始された原告母の抗がん剤治療は、
週に1回の投与を3週続けて1週休む。
これを1コースとして全6コースの予定であったが
1コース途中の2回目で抗がん剤を過剰に投与され、抗がん剤治療は中断する。
原告母は糖尿病でもあり、血管がもろい状態であり、抗がん剤を過剰に投与され
一番懸念されたのは、血小板の減少による出血であった。
その後、医師は原告母に血液製剤を投与する。
血液製剤の名称はベニロンと言い
ベニロンは効能、効果として
① 重症感染症
② 特発性血小板減少症
その他、3項目が効能、効果として記されている薬剤である。
原告母に付き添っていた原告妹は、与えられる薬等を詳細に記録していた。
血液製剤が投与された時もノートに記載し、どんな薬なのかを看護師に問うと、医師Kが来て説明をしてくれた。
血液製剤投与後、原告妹は原告母の食事を作る為、一時帰宅する。
病室に戻ると机の上に血液製剤の同意書の控えがあり、既に原告母が署名、押印し渡していた。
原告母に尋ねると、原告妹が帰宅後に医師Kが来て書かせたとの事。
投与後に同意書を書かせた事実を知り、原告妹は病院側への不信感から疲弊してしまう。
同意書には病名として「感染症予防」と記載されていた。
しかし「感染症予防」では本来の効能に反する使用理由であった。
本当の使用理由は抗がん剤過剰投与による身体症状悪化を軽減する為の
上記効能にも該当する「特発性血小板減少症である」と原告は判断した。
原告妹に血液製剤投与を記録され、慌てて同意書を書かせた為、病名を「感染症予防」などと偽ったものであると原告は判断した。
血小板の数は10万以下で血小板減少症とされるが
原告母の血小板数は9万3千まで減少した。
これに対し、血液製剤投与を繰り返すことで血小板数は上昇し、
血小板の減少による出血の心配が無くなった担当医は早期退院を促してくる。
医学書には「血小板の数が多くなりすぎると、血液が固まりやすくなり、血液が固まってできた血栓が血管をふさいで、脳梗塞や心筋梗塞などの危険性が高くなる。40万個以上で血小板増多症とされ入院等が必要である。」と記載されているが、
担当医は原告母の血小板数が68万7千と今度は逆に大幅に基準値を上回っているのに、これを説明せず、「全身状態、良好」として退院させた。
平成16年8月28日、退院の日、原告は埼玉にいた為、
原告妹に医師Aの説明用紙のFAXを送ってもらう。
その内容は
癌は消失しているが、この病院で治療を続けるなら、
別の抗がん剤を21日間連続で投与し、1~2週間休む。これを5コース予定し、1週間後の9月4日から開始する。
そして麻酔の同意書に署名、押印するよう求めていた。
原告はこの内容に驚き困惑し、こう考えた。
①癌が消えているのに、何故、別の抗がん剤治療が早急に必要なのか。
治療をしなければ年内と告げられ約半年の予定で開始された抗がん剤治療は、たった2回の投与で癌が消失したという、
これは抗がん剤過剰投与により、癌治療が中断した責任を逃れる為の虚偽説明で、癌は消失していないのではないか。
② 何故、麻酔の同意書が必要なのか。
当時の原告には、血液製剤はイコール血友病、エイズを連想させ。
今回、原告母への血液製剤投与により、原告母は感染症にかかっており、それを隠す為に同意した麻酔によって原告母に危害を加えるつもりなのではないか。等と原告は考えた。
通常であれば妄想に過ぎないと一笑してしまう、上記の様な考えも、抗がん剤の副作用で髪の毛が全て抜け落ち、日に日に衰弱していく原告母を見ていると、この病院の隠蔽や意味不明な説明は原告に恐怖感と家族の身の危険を感じさせるに充分なものがあった。
麻酔の同意書には医師の直筆で「この病院で治療を続ける場合」と書かれている。
この病院で治療を続けるのに、何故、麻酔の同意が必要なのか。
病院に問うと、麻酔の同意を求めるものでは無く、抗がん剤治療の同意を求めるものであり、麻酔の同意書を代用したと言う。
原告はこれを、代用では済まない。
血液製剤の同意書の件で同意書に対し過敏になっている患者側に同意書を使って「この病院で治療を続けるなら麻酔をする」との脅迫である。
「もう、病院に来るな」との婉曲的表現の強要である。
とし、警察に電話をするが取り合ってくれない。
そこで新聞社に電話し、翌日、抗がん剤過剰投与の記事が出る。
記事が出ると病院は退院時の説明用紙を回収しようと原告実家に何度も電話をかけてくるし、看護師が自宅に訪ねてくる。
原告母は退院後も体の不調を訴え、原告妹は病院への恐怖感から、不審車や人の影に脅える様になった。
原告母は退院後、いくつか他の病院で最新の医療機器等を使って診察したが癌はどこにも無かった。
そこで出た原告側の答えは、「もともと癌は無かった。」である。
この担当医は肉眼で腫瘍を確認したとして、画像診断もせず、抗がん剤治療を開始した。画像診断をしなければ腫瘍の深さや転移も確認できない。これでは抗がん剤の種類も量も決められないし、抗がん剤が効いているのかも判断できない。癌の全体像を把握しなければ有効な治療法の選択も説明もできない。
もし、抗がん剤過剰投与が無ければ原告母はずっと抗がん剤治療に苦しんでいた。
人間、間違えることは誰にでもある。
医療過誤も、誠実な対応とその被害が少なければ許す事もできる。
しかし、この件は過誤ではない。
本件の概要は
「患者の恐怖心をあおり、不必要な治療を選択させ、過誤を隠し、同意無くリスクの高い薬を投与し、それが発覚すると、同意があったように偽装し、病名を偽り、継続入院・治療が必要であるのに退院させ、恐怖を与え、もう二度とこの病院には来させないようにし、不正請求で利益を得ていた。」というものである。
上記を9つの不法行為として原告は提訴し、告訴した。
また、患者側には血液製剤の使用理由を「感染症予防」としたが、「感染症予防」では適応外使用になり、混合診療で医療費が全額自己負担になってしまう。
患者側に入院医療費は病院が持つとしておきながら
保険には「重症感染症」と偽り、適応使用であると偽装し、診療報酬の不正請求をしている。と告発した。
以上が医療過誤・訴訟での原告の主張であった。
この主張は時間をかけて調べ、理解したもので
当時は、何が何だか全くわからず、
病院に説明を求めても門前払いで、
原告母は退院後、身体の不調を訴え、寝たきりの状態で体調が良くなったのは翌春の事でした。
病院の隠蔽等の事実を知っているのは、家族だけなので
自分も含め家族の身の危険を本気で考えていた。
警察や新聞社等に連絡したのは自己防衛のためであった。