
あなたの幸せ
願う私は
野原を駈ける
ニンフになれず…
それでもいいと
私は願い
春の野原に
さくら草揺れ…
永遠を願い
永遠を求め
私はあなたの
ニンフになれず…
春の野原に
さくら草揺れ
あなたの愛に
さくら草揺れ…
掟は破れず
夢はまぼろし。

さくら草(プリムラ)には、いろんな種類があり、色も形もバリエーションが沢山あります。
私は数ある中で、淡いピンクの、清楚な花弁の形の、中国からチベットあたりの品種が好きです。
さくら草はわりあい寒さに強い寒帯の品種もあります。世界中で愛されている花で、ちょっと悲しいギリシャ神話もあります。
今回の詩は、ギリシャ神話をヒントにしました(が、私の考えたストーリーは、神話の母子愛とは違います……。)
きっと、ギリシャ神話に出てくるプリムラって、この写真みたいに淡い色の花じゃないような気がしますけどね(苦笑)、
私のイメージの中では、ニンフたちはバレエのGISELeの衣装のような…ふわっとした妖精なんです。
で、ニンフに恋する最愛の息子は、繊細な顔立ちの青年。
母親である女神のフローラも、柔らかくて気品あるイメージ。
先に亡くなったニンフも、フローラに似て、柔らかいイメージ。
プリムラに変えてもらった息子も、ニンフも、フローラも、
全てが、夢まぼろしのように…
哀しく淡く、
春の優しさに包まれている。
そんな物語に、ぴったりだなと思う品種を、選んでみました。