「いつしか冬景色」


君が
そよ風だった頃

想い出はいつも
カモミール


爽やかに
揺れる青草のように

君が
私の心に触れ


その心地よさ


 世界は
 早春の野原

 夢は
 無限の海原


君と2人
そう信じて歩いてきた


…つもりだった



いつしか冬の街角

見上げると
いつだって

月の光
君を隠し…。


君を護りたいと
そう誓って登ってきた


…つもりだった



いつしか冬の坂道


見上げると
いつだって


月の影に
君は微睡み




想い出はもう
雪化粧



私はじっと
君を待つ雪兔のように…


そして巡る春


この身は消え


野原一面の
カモミール


爽やかに
舞う花のように


君の心に触れ


そっと
触れ


もう一度、愛を囁く



 世界は
 早春の野原

 夢は
 無限の海原



再び
静かに時は過ぎ


一面の銀
いつしか冬景色


雪明かり目映く


 君は何処へ…