分からない事が分からない
飲食店でスタッフを教育する時に、教えたい事ばかり詰め込んでいませんか?
お店はすぐにでも仕事をさせたいので、当然と言えば当然なのですが、詰め込み過ぎるとすぐにキャパオーバーになります。
新人スタッフは一見すぐに成長するように見えるので、どんどん教えたくなるのですが、大半のスタッフが消化不良を起こしています。
教わる側のスタッフは自分が知らなかったり、理解できていない事を知られずに、出来ると思われる事で不安を感じたり、また『その程度で良い』と認識してしまう事があります。
ではどう向き合えば良いか、考えていきます。
私が教える時は、まず新人スタッフが何にストレスを感じるかを考えて最初の数日を過ごしてもらうようにしています。
ではまず何から教えるか。
それは、仕事中に暇にならないように単純作業でも良いので、自発的に仕事が出来る様に仕組みを作ります。
例えば、営業中のトイレの簡易清掃。
お店の規模にもよりますが、大きな店であれば15分おきに簡単なトイレ掃除をする様に伝えます。それだけで、15分に1回、3分程度の作業を自発的に行う事が可能になります。
初日から数日は、何も出来ない時間が最も苦痛な時間になりますが、教えるスタッフも何かをやりながら教える為、新人スタッフから手を離せる時間が欲しくなるものです。
しかし新人スタッフは、先輩から放置された時に、何もする事が無い事が1番の苦痛でしかありません。ですから、まずは時間を埋める事から教えます。
次のステップでは、お店から求める役割について説明します。
これは最終的な仕事のクオリティを担保する為に目標設定を明確にする為です。
現状で出来ない事や分からない事を、きちんと認識してもらう事が目的で、ここをきちんと説明しておかないと、いずれスタッフが各々で勝手に自分に都合の良いレベル設定をする為、お店のクオリティがブレやすくなります。
大手チェーンなどはここをしっかり押さえていますが、個人店や小規模のグループ会社ではお店の店長たちの個人スキルに、良くも悪くも影響され、クオリティがブレるポイントになります。
スタッフは目標設定を後付けされると、今までの自分の努力を否定された気持ちになる事もあるので、最初から適正な目標は伝えておく事をオススメします。
分からない事をアピールしてもらう
スタッフ教育でよくある事は、スタッフが個別に抱えている課題や、何を知らないかなどは本人から聞かないと分からない事が多いという事。
分からない事が分からない。という事だけが唯一分かっている事なのであれば、『分からないので教えて下さい』と言える環境作りで解決しましょう。
kz