ビートたけし
西島秀俊
忽那汐里
トリプル主演で

ウェイン・ワン監督が
日本のスタッフで撮った日本映画

女が眠る時

　を観て来ました。

全編を通して継続する

背特的で陰鬱な雰囲気には惹かれるものがありますが、

その割に一線を越えない上品さを保っている事が

良くもあり悪くもあるアート系作品になっています。

作家（ 西島秀俊 ）は、妻（ 小山田サユリ ）と訪れていた

リゾートホテルで偶然出会った

謎の中年男（ ビートたけし ）と若い女性（ 忽那汐里 ）のカップルに興味を抱き

二人の行動を観察、追跡するうちに

その怪しげな様子に魅了され

やがて作家の行動はエスカレートしてストーカー化して行き・・・

「 ジョイ・ラック・クラブ 」も

「 スモーク 」も

「 メイド・イン・マンハッタン 」未見で

ウェイン・ワン監督作品を初めて観ました。

なるほど、そのアート系な作風を

独特の感性で表現する映画作家だと云う事は

すごく良く分かりました。

しかし、自分には

何か居心地の悪い雰囲気が妙に後を引き

色々とのめり込めないモノがありました。

その最たるモノが

ヒロインの忽那汐里さんの佇まい。

彼女は演技力に関しては、申し分のない女優さんですが、

本作については、もう少し表面的な妖艶さがある女優さんを

配役した方が良かったような気がします。

映画の構成的にも

もっと官能作品にしてしまった方が

更に見応えのあるモノになったであろうと感じました。

なので一人全裸で性交シーンを頑張った

小山田サユリさんだけが逆に浮いてしまった感が否めません。

ビートたけしさんも西島秀俊さんも

危険な雰囲気を醸し出しているのですが、

結果的に一番怪しかったのは、

間接的な役回りのリリー・フランキーさんだったと云う皮肉も相まって

最終的に散漫な後味になってしまったのが残念な作品でした。

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