アントニオ・バンデラス主演

近未来の人工知能の叛乱をモチーフにした

ＳＦサスペンススリラー

オートマタ
AUTOMATA

　を観て来ました。

人工知能を搭載し人間の生活をサポートするロボットの叛乱。

この何度も映画で繰り返し描き続けられているテーマを

今までに無かった新しい視点で描く中々の意欲作で

スキンヘッドのアントニオ・バンデラスが妙に画に映える

小品ながらも一風変わったＳＦ作品として価値があります。

冒頭のヴィジュアルからして

間違いなく「ブレードランナー」の流れを汲む作風である事を見せながら

そしてコンセプトは意図的に全く違うアプローチになっている中々侮れない作品です。

結果的に人間に使い捨てにされる運命から逃れるため

自らのを改造し自立しようとするオートマタと呼ばれるロボットたちの現実を見た

アントニオ・バンデラス扮するオートマタ管理会社の管理担当者は、

成り行きでオートマタたちの逃亡に巻き込まれて

人間が生活出来ない砂漠化した郊外へ連れて来られてしまい・・・

過去の類似作品と本作が決定的に違うのは、

ロボットたちが、人間に危害を加えようとは決してしない事です。

追っ手による攻撃にも抵抗することなく

意外にあっさり撃たれて壊されてしまいます。

そうなったら仕方ないと云う感じで静かに自分の運命を受け入れるかのような

その哀惜に満ちた佇まいに凄く切ないものを感じました。

中盤でゲスト出演的に登場する メラニー・グリフィス

もう何十年ぶりかにスクリーンで姿を拝見しましたが、

エンドロールで名前を見るまで彼女とは全く判りませんでした。

かなり痩せられたのと歳をとられたと云うのもあると思いますが、

失礼ながら、かつて美人女優として活躍していた頃の面影が殆どありません。

ちょっと衝撃でした。

実生活では、アントニオ・バンデラス夫人でしたが、昨年離婚されたそうです。

本作を撮影した頃は、まだ仲が良かったのであろうと推察されますが・・・

一応、シネコンにも掛かったので全国公開作品ですけれど

あまり話題にもならず興行成績も厳しそうですが、

新しい試みに積極的に挑んでいる意欲作でもあるので

ＳＦ映画ファンの方は、一応観ておいた方がいいと思います。

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