癌のため３３歳で亡くなった

安武千恵さんが

生前に夫と娘との生活を綴ったブログ

「 早寝早起き玄米生活 」を中心に映画化した

はなちゃんのみそ汁

　を観て来ました。

千恵（広末涼子）は、乳癌の再発のリスクを受け入れ

娘のはなを出産した後に

一時は良好な状態が続いていましたが、

やがて癌が再発して全身に転移してしまいます。

いわゆる闘病映画の括りに入る作品ですが、

千恵さんが、天真爛漫な性格なのを反映して

抗癌治療を受けている場面もあるのですが、

辛い苦しい感じを一切出さない作風になっていて

作品の焦点は安武家の家族愛に注がれます。

千恵さんは、やがて来る日の為に

幼い娘のはなちゃんに家事をさり気なく教え

特に鰹節で出汁を取り野菜たっぷりの味噌汁に関しては

一人で毎日作れるように仕込んでいきます。

千恵さん役に広末涼子さんは良く合っていると思いましたが、

大学時代に千恵さんは声楽を志していたという設定で

映画の後半に声楽家の親友二人と共に発表会の舞台に立つシーンがあり

広末涼子さんが、歌唱を披露します。

彼女は、かつてアイドル枠の時に歌手デビューしていたのですが、

お世辞にも歌が上手いとは言えず・・・

ましてや今回の親友二人の役が

紺野まひるさんと遼河はるひさんと云う

元宝塚のスターでは、あまりにも分が悪過ぎだろうと思ったのですが、

演出の妙で上手くデフォルメされて其れなりに聴く事が出来ました。

そして安武家の

夫と父親を憎めないキャラクターで達者に演じた

滝藤賢一さんが、本作の功労者でもあります。

実話であり実在の人物の物語りである事から

作り物的な感動作ではなく

あくまでも現実的に乾いた作風だったのが良かったですが、

今一つ映画力が無かったのが残念でした。

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