〈ちょっと!ちょっと!!〉
《…》
〈ちょっと!聞いてるの!〉
《…ZZZ》
〈な、何で寝てるのよ!?〉
《…ZZZ
…ん??うっせえな!疲れてるんだよ!!》
〈ちょっと、久しぶりなんだから話ぐらいしようよ!〉
《明日も早いんだよ!》
〈何よ!1年振りよ!それなのに…
それなのにそういう行為をしたらもう寝ちゃうの!!信じられない…〉
《…》
〈もう…もう…好きじゃなくなったのね…〉
《もう…好きだよ、好き…》
〈何それ!全然気持ちがこもってない!ちゃんと言って!!〉
《もう面倒臭いな…逢うたびに聞くなよ…》
〈……もういい!!〉
《又、拗ねる~》
〈私達は遠距離恋愛で年に1回しか逢えないんだよ!不安になるじゃない!〉
《不安って…、何万回逢ってると思ってるんだよ!!俺の気持ちぐらい解れよ!》
〈じゃ、言ってよ!…好きって言ってよ!!〉
《無理だよ…》
〈…グスン…グスン…
やっぱり、もう好きじゃないんだ…他に好きな姫でも出来たのね…〉
《違うよ…
下から…下から皆俺達の事を観てるから照れくさいんだよ…》
〈え…そうだったの?〉
《あぁ…》
〈ごめんなさい…私…自分の事しか考えてなかった…〉
《…好き》
〈え…?〉
《…》
〈どうして…今…?〉
《さっきのお前の涙で下の皆が傘を差してこっちを見てなかったからな…》
〈彦ちゃん!!〉
こんなやり取りが天のホテル【ミルキーウェイ】で行われてるのかも。
そんなコトを思う彼は、うつむき加減に街を歩いていた…。
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