岡山県東部の瀬戸内海に浮かぶ日生諸島は、風光明媚な風景や史跡など、たくさんの見どころがある。
大阪からも日帰りで行くことができ、船を乗り継いで島々を巡ることができる。
新大阪→姫路 山陽新幹線/ひかり591号
朝一のみずほ号は満席だったので、1本後のひかり号に乗車。
ウエスターポイントを利用したので実質無賃乗車となった。
姫路→日生 山陽本線・赤穂線
姫路からは普通列車を乗り継ぐ。
日生には8時半に到着。
ホームに降りれば目前に海が広がる。
時間があったので日生の街を歩いて周った。
日生→鴻島
9時15分、日生の市街を後にし諸島へ向けて出航。
ひとつ目の目的地である鴻島までは15分。
2階のデッキに上がって青空を仰いだ。
山の斜面に別荘が建ち並ぶ独特な姿の島が見えてきた。あれが一つ目の目的地、鴻島。
鴻島に上陸。次の船は3時間後。
鴻島は、バブル期に一大別荘地として開発された島。
その後その多くが廃墟となっていたが、最近再び移住者が増加しているのだそう。
海からは斜面に別荘が建ち並ぶ特徴的な光景がみられる。
島内はほとんど平地が無く絶えず坂が続く。
鴻島神社
鴻島の山中にひっそりと鎮座する。
海沿いの小さな道を歩いていく。
少し坂を登れば瀬戸内海の風光明媚な島々を望むことができる。
旧日生西小学校鴻島分校
1993年には休校となり2017年に廃校となった。
さらに島の奥へと向かって歩みを続ける。
船が来るまで1時間。
暇すぎて待合室で横になった。
波と木々のざわめきが心地よくて、いつまでもこのままでいたいと感じた。
そろそろ船が来る時間。
桟橋に出ると船の影が遠くに見えしばらくして汽笛(?)が聞こえた。
同じ船が行ったり来たりしてるようで、さっきと同じ乗組員のおじさんに運賃を支払い席についた。
鴻島→大多府島
途中からめちゃくちゃ揺れてデッキにいるのが怖くなったので客室に移動した。
大多府島
日生諸島の最南部に位置する。
西国大名の参勤交代などでの風待ち港として開かれ、海上交通の要衝として発展した歴史のある島。
元禄防波堤や灯籠堂などから往時を偲ぶことができる。
大多府漁港元禄防波堤
西国大名が参勤の際にこの地を風待ち港として利用したことから、岡山藩主池田綱政の名によって築造された。
現存する数少ない明治期以前の港湾施設として、登録有形文化財に登録されている
大多府加子番所
大多府港が築港された際に水夫が待機する場所として加子番所が設けられた。
この建物はその加子番所を再現した休憩施設。
ひとまず海沿いをぷらぷらと歩いた。
春日神社
大井戸
島の中央あたりにある井戸。
大多府港開港と同時に作られたと伝わり、島民の生活を支えてきた。
大多府燈龍堂
大多府港が開港した後に航路の安全と港への道標として島の頂上に設置され、明治時代まで燈を灯し続けた。
その後は石塁だけが残されていたが、1986年に復元され、今も大多府のシンボルとして聳え続けている
大多府島→頭島
少しはやく船がやってきたので出航まで船内で待つことにした。
頭島に上陸。
何度も同じ船に乗船していたので乗組員のおじさんに顔を覚えられ少し会話した。
駅まで歩いて帰ると話したら若い足なら1時間もあれば行けるよと教えてくれた。
そのあと島のお姉さんが車乗せたろかと言ってくれたが色々見たいから歩きますと伝え感謝しつつ断った。
島の人の優しさを感じた
頭島
日生諸島で一番人口の多い島。
頭島大橋によって鹿久居島と繋がっており、さらには鹿久居島を介して本土と陸路で繋がっている。
海水浴やみかん狩りの観光客で賑わっている。
橋の影響は大きいようで、今回旅した島々の中で一番観光客が多かった。
外輪海水浴場
海水浴客で賑わっていて本土と陸続きであることを実感した。
たぬき山展望台
頭島で一番高いところにある展望台で、瀬戸内海と島々を一望することができる。
小豆島や家島諸島も見ることができた。
頭島大橋
頭島と鹿久居島を結ぶ道路橋。
離島振興対策として2004年に開通し、鹿久居島を介して頭島は本州と陸続きとなった。
歩道はないが徒歩でも通行可能で、橋の上からは諸島の美しい景色を望むことができた。
鹿久居島
”かくいじま“と読む。
岡山県最大の島で、島内には鹿が多く藩政時代には鹿狩りが行われていた。
2015年に備前♡日生大橋が開通したことで本土と陸続きになった。
備前♡日生大橋
本土と鹿久居島を結ぶ道路橋で2015年に開通した。
徒歩でも通行可能であるが歩道はない。
交通量はそこまで多くないのでいうほど危険ではないが、日没前に渡ったほうがよさそう。
橋からは諸島の美しい景色が望め、離島巡りのクライマックスに相応しい眺めだった。
橋の上は駐停車禁止で車だとじっくり見れないので、逆に徒歩や自転車で通行してみるのもアリだと思う。
本土に再上陸した後、最後に梅灘橋を渡ると日生の市街に帰ってくる。
朝以来に日生駅に戻ってきたが、電車が来るまでまだ30分くらいあった。
海の匂いと山の匂いが漂う夕焼けの駅。
少し感傷的になりながらベンチに座ってのんびり列車を待った
日生→大阪 赤穂線・山陽本線・東海道本線
播州赤穂から大阪までは直通の新快速に乗車し楽々の帰宅。
行きは4回も乗り換えたのに帰りは1回の乗り換えで帰れた。