後輩ナースに注意した事があった
その子は仲の良い後輩だった
仕事もできて、活発で明るくて、人懐っこくって…大好きな可愛い後輩だった
私にとっては……
でも当時、その彼女と他のスタッフ間で小さなトラブルが多々あって「⚪⚪さん恐い」「⚪⚪さんは…」とよく聞くようになった
強い発言力を持っていた彼女は一部から疎ましくも思われていた
彼女がそんな風に思われている状況が嫌だった
一部の人たちには彼女の良いところも伝えつつフォローしたが、本人が変わらないので状況は同様だった
だから彼女に注意した
可愛い後輩だからこそ、注意した
彼女は泣いた
私の前でぼろぼろ泣いた
周りから言われていることは知っていても、まさかそんな話で私から注意されると思っていなかったのかもしれない
彼女の涙は悔し涙だった
今考えると私の伝え方も悪かったのかもしれない
でもその時彼女に意見を言えるのは、上司か先輩の私だった
それ以降、以前の親しい関係ではなくなってしまった
妙に一線があった
もっと素直に受け止めてもらえるかと思ったのにな……
こんな結果になりたくて言った訳じゃない
それから一部の人たちからの「恐い」は聞こえてこなくなったけど、私自身はとても後悔している
しばらくして
退職を決めた彼女は
LINEで「美花さんと働けて楽しかった。ありがとうございました」と連絡をくれた
あのときのコトは一切触れていなかった
私も「私も楽しかったよ」的な当たり障りのない返信をした
あのときのコトは一切触れなかった
彼女の泣き顔を思い出すのも辛いし、ぶり返したくないし、表面上戻った関係をこれ以上崩すのも嫌だった
本当は最後にもっと踏み込んで本音を語り合えれば良かったのかもかもしれない
でもその時の彼女の泣き顔が、本音を語ることを躊躇させた
人間関係ってほんとに難しい
後輩指導も然り
今は大切な仲間…可愛い後輩を失って悲しい気持ちでいっぱいだ
…。
なにが間違いで、なにが正解だったんだろう。
なんだかわからなくなってきた。