今日から、ノートについて考えてみます。(第64号)
ノートの使い方にはいろいろと方法がありますが、
個人的にはあまり、ノートをうまく使って勉強したことはないです。
必ずしも必要ではなく、時間を掛け過ぎてしまいがちなことには注意が必要です。
まず、算数のノートについてです。
ノートの使い方に、もう一工夫ほしいと思える子がいます。
一つめは、筆算です。
式と答えを書く場所はしっかりあるのに、途中の筆算を書く場所がなくて、
ノートの隅の方にごちゃごちゃと書いている子が、けっこう多くいます。
ノートの節約だと思っているのかもしれませんが、
これは、逆にもったいないことです。
もし、その問題の答が違った時に、
筆算をしっかり振り返ることができるようにしてあれば、
単純なミスを見つけられ、時間の節約になります。
ミスの場所を発見して次に生かすことは、
とても大事なことです。
二つめは、問題を解く道筋の解説です。
算数では、問題を解けるかどうかにばかり目が行きがちですが、
解けるかどうかよりも、その問題を解いた道筋を、次に生かせるか
どうかの方が重要です。
そのためには、それがどんな順序で解かれたかを、
できるだけくわしくノートに残した方がよいでしょう。
特に、「間違えた問題」「わからなくて先生や友達に解き方を教わった問題」は、
その解答への道筋を、図と文で、ノートに自分で解説しておく必要があります。
正解した問題でも、解くのに時間がかかった問題は、
「自分の解説」を残しておく方がよいでしょう。
後でノートを見直すこともあるでしょうし、見直さなくても、
書くことで頭の中に道筋を整理しておくことができます。
黒板に書かれたものをノートにきれいに写すだけでは、
そのノートはほとんど役に立ちません。
「ノートは未来の自分へのプレゼント」
そういう気持ちでノートを「作る」ことができるようになった子は、
あとあと、力の伸びは加速度的になっていくでしょう。
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編集後記
最近は、本当に学習塾を通じて何を子供たちに伝えていけばいいのか、
分からなくなってしまうことがあります。勉強をできるようにするのは、
本人が頑張る気があればすぐ出来るようになります。
それ以外の部分で大切なことを何から伝えていけば、
人として大切なことが分かってもらえるのかなと考えたりします。