昨年の夏、甲子園の夢が絶たれた日、山﨑は新チームのキャプテンになった。

明るく、真面目な好青年ではあるが、個性豊かなチームメイトを牽引する力は未知数だった。

新チームが始動し、結果が出ず、思い悩む日々も続き、プレーにも支障がではじめた。

山﨑にとって「キャプテン」の重圧は想像以上だった。

それでも山﨑は、その重圧を振り払うかのように「がむしゃら」にプレーを続け、自分の姿（プレー）でチームを引っ張った。

努力を怠らず、自分の殻を破ったとき、山﨑の中で「不安」が「自信」に変わった。

最後の夏、「これまでの自分を支え、応援してくださった方々へ恩返しがしたい…」そう決意を胸に秘め「がむしゃら」にプレーすると決めている。

特に感謝しているのは、時に落ち込み、いら立ちをぶつけた自分を、優しく、そして力強く励まし支えてくれた両親の存在だ。

そして野球を通じて将来の目標も見えた。それは、いつかの日か「古賀監督のような、厳しさの中に愛情があるような指導者（高校教師）になって、子どもたちの成長を応援したい」という目標だ。

最後の夏、42名の仲間たちと甲子園を目指す。

※写真は保護者会主催の壮行式で母から千羽鶴を贈呈される山﨑主将

最後の夏へ【2014】～3～