眠れないのでこないだの公演のときの話を。

先日の公演の共演者にあひるちゃんという女の子がいたわけなんですが

この子は安全品では初となる僕より年下の出演者だったわけです。

だから何だという話ではありますが、今まで近い年齢の人すらほとんどいなかったわけで新鮮なわけですよ。

このあひるちゃんはすでにとても魅力的な役者さんで、人間的にもしっかりしてるんですが

間借りなりにも私も何年か芝居をやってきたわけで

偉そうな言い方をすれば、教えられることもあるわけです。

そして、私は元教師志望のありがた迷惑な教えたがりーなわけです。

そんなある日…ある日というかもう本番真っ只中ですよ。

上演中に最初のシーンを終えて袖に戻ってきた彼女が

どうにも落ち着かない様子。

聞いてみると

「今日はなぜか分かんないけど、スッゴい緊張してる」とのこと。

そんな話を聞いちゃ~教えたガールのだんでぃとしては

アドバイスしたくなるわけです。

まずは小粋なギャグで緊張をほぐしつつ

「緊張してるときは、その緊張をなかったことにして、普段通りって思うと、もう体がすでに普段通りじゃないからうまくいかないことが多い」

「緊張してるって意識したからこそ、いつもよりテンポに気をつけるとか、相手をより意識するとか、緊張を受け入れた上でできることをやるといいよ」

と。

完全に受け売りなのに、ドヤ顔で言ってやりました。

すると、あひるちゃんは

「そっか、そうだよね!」

と、完全に納得の表情。

私見ですが、残りのシーンをとても良い感じでやりきったわけです。

(ちなみに、だんでぃは人の心配してたらセリフを思いっきり飛ばしました)

ところが、次の日。

全体として、あまり良くなかった。

もちろん、個々で出来は違いますが、全体として…おそらくあまり良くなかった。

帰り道であひるちゃんと一緒になったときに

「どういう対処(準備)をしたら良いんだろう?今日のを明日に引きずりたくない」

と言う訳です。

ここでまたしてもだんでぃの出番です。

前回は受け売りでした。

しかし、受け売りから発展してのだんでぃオリジナルですよ。

「緊張をなかったことにしたらダメって言ったじゃん?」

「だから、今日の感じもなかったことにして、単に『切り替え!』ってしたらあんまり良くないと思うんだ」

「今日を明日に引きずるんじゃなくて、今日のを明日に繋げようぜ」

完全にドヤ顔で言い放ったわけです。

すると

ポカーン…( ゜Д°)←あひるちゃん

完全にポカーンとしてました。

ビックリするくらい響いてませんでした。

なので、そこは白黒ハッキリさせておこうと

「あひるちゃん、俺は今完全にうまいこと言ったよ?」

そうするとノリの良い子なので

わざと下手くそな感じに

「あ…あぁ、そ、そうだよね~。繋げないとだよね~!!」

と返してくれるわけです。

僕は、あぁ…この子はきっと大丈夫だなと思い

「何言ってるの?大丈夫?あひるちゃん?」

と、すべての責任を押し付けて事なきを得たわけです。

どや?