なにもかも旨い春
全部朝収穫したもの
あ、ナメタケは違うねエノキがお安かったからね
アブラナ、ニラ、山椒、タラの芽、春菊、舞茸
舞茸は頼んでおいたの、タラの芽が手に入った瞬間に夕飯天ぷらに決定したから
それ以外は全部ワタシの従兄弟ん家の畑と裏山
山椒摘んでる途中でマスク外した、ここは山だ
歳の離れた従兄弟はシンゾーみたいな小さいガーゼのマスクして梯子登ってタラの芽採ってる
60歳できっちり退職してずっと畑と山いじって暮らしてる
畑はスイセンやアネモネでいっぱいでした
ああ、実家の玄関に飾ってあったアネモネはこれか
いつもありがとね
実は
こっから長いよ
山椒は少し早いけど摘みにこいと電話あって
なぜなら去年はワケのわからんおっさんがズカズカとやってきてみんな摘んでしまったそうで
下草刈って廃タイヤで階段作って鹿除けのネットはって、人の手が入っているのは一目瞭然
従兄弟が「すみません、ここ大事に手入れしてますので」と言ったら
「関係ねぇ、お前の土地じゃないだろうが」と言われ
確かに半分はオレんちだけど、川っぷちから向こうは市の山だからなぁ
あらかた山椒を摘んでしまうと、従兄弟の家の写真を撮って帰っていったらしい
数日後、市役所の人が来て
「市の土地を勝手に使ってる人がいると通報がありまして…写真持っていらしたので…」と
自分の方がよほど盗っ人ではないか、と憤るワタシ
市役所は「荒れた山を綺麗にしてくださってるだけでありがたいです」と言って帰っていったそうで
「だから、山椒味噌を作るのに、実がなる木だけ別に大事にしてただろ、あの木も摘んじゃっていいからさ。どうせ採られちゃうから」
今年もきっと来るだろう
火でも付けられたらイヤだから、大人しくしてるんだ、と
今年は雨が少なかったのか、数本の山椒の木が枯れてしまった、と言ってたけど
ワタシはその盗っ人の悪い気に当たったせいではなかろうかと勘ぐる
「そんなことないよぅ」と笑う人のいい従兄弟
あまり腹黒いこと言ってると、ワタシも木を枯らしてしまうかもしらんから
深呼吸して美味しい春に感謝しよう
下の方のタラの芽は鹿に、ヒトは梯子が使えるから
盗っ人にも春を
てのが昨日の話
さて、今日はバイクの手入れします