会社猫、しろろん小ことキキさんが




ひかれてしまった




近所に来た方が呼びに来てくれて




「裏で猫ちゃんがひかれてますけど、お宅のしろちゃんじゃありませんか?くろちゃんが回りをうろうろしてるから」




すぐにサンダル突っ掛けて走っていったけど




もうダメでした




その方にお願いして、後続車にひかれないようみてていただき

いそいで箱と柔らかいタオルを




そこからは奥さんにお渡しし

奥さんが庭の花をたくさん

ちぎってはいれ
ちぎってはいれし




私は水を入れたバケツとホウキを持って






今日はやけに甘えん坊で

会社にきても全員にスリスリゴロゴロして

ソファに毛布敷いてやってもこちらにきちゃって

床にまでモミモミして

かわいいねー、でもあんたもうお母さんなんでしょー

なんて言って

いつも会社に来ちゃダメって追い出す社長も

今日はなんだかゴロゴロ寝かせてた

仕事する私の背中とイスの背もたれの間に丸まって

にゃーにゃーゴロゴロモミモミしてたのに

お昼休みは会社でスヤスヤ寝てたから

そのままそっと締めて出てきて

帰ってきたら起きて

ご飯食べに行って

くろろんと遊びに行って





まだ温かかったんだけど

心臓は動かなかった

外傷は特になくて

跳ねられたというよりは

乗られちゃったかな




少しだけ動いた跡があって




なんで放置して行けるかな





社長は

「いつも通りに追い出してればよかったんだ」

なんて訳のわからん後悔してたけど





なんてあっけなく




さよなら、キキ