
私の住んでいるところは、空っ風ばかりビュービュー吹いてあまり雪は降りません
なので、たまに少し積もったりするとなんだかはしゃぎます
高校時代に結構まとまって降ったことがありまして
すぐさま授業は中止して雪合戦となりました
ええ、当時は県内でも上位の女子校でしたのよ
まあ自由な校風で
なのでたまに私みたいなのはいましたが、おバカはいなかった
‥‥ハズだった
その日も少し雪が降り、うっすらと積もり始めておりました
私たちは数人で外へ出て行き、わーわーと遊んでおりました
私がきれいな雪の表面に顔を押し付け
「誰が一番ヘンな顔型を作れるか」競争を始めたその時
パンツさんというあだ名のパンツさんが、うれしそうにそーっと顔を雪に押しつけようとしてましたので
「へいっ」
と言って頭をぎゅうと押しました
ガバッと雪だらけの顔をこちらに向けると、白い中に一筋の赤い光
下が石だったんでした
雪に鼻血
美しい思い出
パンツさんは昨日も私の職場に寄りましたが
いつも半袖
鳥肌たてても半袖
「ねぇ。バカなの?」
「そうだよ。袖があるとジャマなんだよ」
あの雪の日、私が石にぶつけなければ‥‥