マイヤ・プリセツカヤさんが亡くなりました





長男が赤ん坊の頃、市の文化会館が新しく素晴らしくでっかくなって、こんな消滅都市の田舎ホールに彼女がきてくださると





たぶんすでに70歳は超えていたと記憶しますが





演目は「瀕死の白鳥」





これを逃したら二度と観ることはできまい

突き動かされるようにチケットを手にし





確か搾乳してばあちゃんに預けた気がする

そうまでして観なけりゃいかんのだった





しかし今となっては、あれが本当にこの町の文化会館だったのか・・・

私の夢だったんじゃないか・・・

よくわからない、記憶が定かじゃない





でも、彼女の指の先は覚えている





舞台上には、細かく震える瀕死の白鳥が確かにいたのだ





わたしは体験したのだ、彼女を





こういうことは大事だ

息子たちにも損得や変な常識にとらわれず

本能というようなものに突き動かされる瞬間をもってもらいたい

いや、犯罪はすんなよww





とにかく、わたしも最後まであの神経の行き届いた彼女の美しい指先を意識して生きてゆくだろう


背筋を伸ばして





ありがとうございました





偉大な強く美しい魂と肉体を