風邪をこじらせてひどいことになってしまった


呼吸が苦しくなり

点滴をして

何日も仕事を休み

副作用で手が震え




今日が穏やかに暮れてゆきます




ひとりで、なにもせずにいる不安




夕暮れと一緒に押し寄せてくる、名もない




誰もいない




もうすぐ息子たちが帰ってくるはず




お金がない不安




息子たちはいなくなる




ひとりで生きていく不安を、生まれて初めてはっきりと感じた




私は大丈夫




ずっとそう信じていた





何が大丈夫なもんか




これが、私の、今のところの人生





自分で進んできた方向の先が今





これから選んで進んでいく先には、いったい何がみえるのか





小学生の高学年の頃、ひとりでそろばん塾に通ってた裏道
3級がなかなか受からなくて、先が見えなくなった夕暮れ
自分の家がやけに遠く感じて
すぐわきの工場の静けさに不安になる
「本当はこの工場が帰る場所かもしれない」
早足になって角を曲がり、角の家の窓の明かりを見上げて切なくなる
「ここが家だったら」
家まで走る不安
「私の家は、いつか電車の中から見た線路沿いの大きな農家だったかもしれない。あの家にだって、今は明かりがついて夕飯の匂いがしてる」






自分の家がわからない、か、あちらこちらに本当の家が拡散している、へんな感傷的な気分をずっと持ち続けている



東京にいた時も



どこにいても電車や高速道路の上からまわりの生活を見つめる






昔はジプシーとかそんなんだったのかもな






そんなことを考えていたら、だんだんと不安も薄らいでいくんだな





そうだ、もともと安定なんかないんだ





なまじそんなモノを世間並みに思い描くから、変な不安な気分になるんだ、間違えてさ





よし、よかった





まずは風邪を治そう









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