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お久しぶりです。

気が付けばもうこんな時期ですか。

早いような遅いような。


実は3月いっぱいでお仕事辞めたんです。

なんで、4月から俺の長いような短いような夏休みが始まりました。

残すところあと1週間もなくなりましたけどね。




俺の夏休みの最後の1週間はいつもこうだ。

大抵、宿題をしないから、怒られてケツをバシバシ叩かれ

やっと重い腰を上げて算数問題のドリルをやったり、

習字で思いを殴り書きして、洗面台で筆を掃除して真っ白の洗面台は真っ黒になる。

そういうときに限って、宿題を終えた効率のいい奴が、

最後だし、ぱーっと遊ぼうぜっと俺を誘惑しにかかってくる。

俺は唱える。

俺にルーラをかけるか、あるいは、相手にバギをかけて飛ばしダメージを加える。

それでもどうしようもない時は、モシャス。でも、いつもパルプンテ状態な俺。

自由研究は遊びだっと言い張り、理由を付けて家を出る。

そして、夏休み最後の夜は泣きながら机に向かい、眠気に負け朝を迎える。

もちろん、宿題は夏休み終了。完全持越しの試合になる。

結局これを数十年続けたんだ。

そして、俺の今回の夏休みもまたそのパターンになったわけだ。


しかし思う。

こんな夏休みは実に小学生以来であり、数十年ぶりだ。

俺は気の向くままに動くことにした。

本当は魔法の絨毯になんぞ乗り、ロマンチックに姫なんぞを隣に乗せ、

皮ごと食べられるぶどうを二人で食べさせあい、愛について語り、今にも落ちそうな星空の下を飛ぶ。

現実は、蒸し暑い人の中に埋もれながら狭い箱に乗り、たまに女性 占領 車両に乗り、

大好きな冷奴と熱燗をグイグイ飲み、ビールも瓶で、しかも手酌で、ムカツクぐらい熱い太陽の下を歩いた。



ある時は、めんそ~れと人ではなく、垂れ幕が挨拶をしてくれた、日本の最南端に行き、

ある時は、小さい花が咲がまるで桜のようにたくさん散りばめられている場所に行き、

ある時は、ジンベイザメは今、休養中という事を知らずに行き愕然としたネオンとたこせんの街に行き、

ある時は、この世で一番美味いんじゃないかと思う温泉まんじゅうに出会った場所に行き、

ある時は、俺の大好きな写真家のハメ撮り写真の展示を観に行き、

ある時は、俺の自慢のサンドイッチを振る舞う為だけに、俺の庭に大好きな奴らを招待したり、

ある時は、駅前の親父が俺を見るなりしゃべりまくり、酒を飲み交し、俺はガンなんだと告げられたり、

ある時は、俺は夢にまで見た、まっくろくろすけを食べたんだ。



でも、最後に行きつく場所は大抵ここなんだ。俺の家。

俺がどこかに行くのも、何かをしたいのも、この家に帰りたいからなのだ。

俺はたぶん、人に触れていないと落ち着かないみたいだ。

誰かに怒られないと自分がわからないし、誰かを思わないと俺がいなくなってしまう。




たとえば、俺は仕事場に行くために、今日はどうやって30階まで登ろうと考えている。

大抵は誰も考えないであろう。むしろ、考える必要もないことなのだ。

俺は大抵、今日はスパイダーマンのごとく糸を出しながら登ることを宣言する。

次の日は、ペットボトルロケットをたくさん背中にしょって登ることを宣言する。

さらに次の日は、イルカのごとく海から勢いよく上がり、浮力で一気いに登ることを宣言する。


しかし、俺は思った。

大抵の人間は30階まで自らが登る事しか頭にないのだ、ということ。

ならば、俺はその逆を行こうではないか。

非常階段の柱に、毎日少しづつヒビを入れていこう。

そして、60日ぐらい経ったころには、30階が俺の目の前に現れるのだろう、っと。



俺は忘れていた。

石をひっくり返す行為が、こんなにも簡単な事だったのに、そうすること自体、

大人なのだからっという考えを植え付けられたゆえ、土すら汚いと思うようになってしまったこと。


だから俺は、石をひっくり返すことにした。

ひっくり返したら、たくさんのダンゴムシがびっしりいた。ミミズも。wwwwwwwwwww


でも、これでいいと思ったんだ。

ひっくり返さなければ出会わなかった君に俺は出会えた訳だ。

この気持ち、上手く伝えられないけれども、とりあえず。



教えてくれて、見つけてくれて、探してくれて、ありがとう。





俺の夏休みがもうすぐ終わる。