書名次世代の主権者を育てる1
   先生のしごと(小学校編)』
  教職課程必修科目 教職実践演習 教員免許更新
  書き込み式教職入門 生徒指導用テキスト


増田修治 著/学校教育・教育実践研究会 編

2008年10月15日発売
(発行:ルック

B5判 並製 本文168ページ
本体1905円(税別)

<学校教育・教育実践研究会>
 安藤聡彦 埼玉大学教員
 臼井嘉一 国士舘大学教員
 小川修治 聖心女子大学教員
 金馬国晴 横浜国立大学教員
 志賀廣夫 愛知教育大学大学院教員
 前田賢次 北海道教育大学札幌校教員
 増田修治 白梅学園大学教員
 三石初雄 東京学芸大学教員



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最近訪問した隣国・中国の小都市(山東省栄成市石島)での
小学校教師との懇談会で、こんな話が出てきた。

「子どもらの生活関心が大きく変化してきていること、
親からのクレームで悩んでいることは同じです」

クラス50人以上の授業でもきちんと座り、
教師の話を聞き逃さず、
積極的に応えている子どもらを目の当たりにして、
「中国でも そうなんだ」と信じられないようで、
思わず納得してしまう場面だった。

具体的な事情は異なっているのだろう。
しかし、教師という仕事には、
一定の教育的働きかけの原則のようなものに依拠しながら、
目の前の一人ひとりの子どもらにどう接していくかを、
時に瞬時に、時には長期的な見通しの中で自問自答しながら、
時間的にも内容的にも複雑な形で現れる結果を見極めるという
、高度でダイナミック、独自な専門職性が期待されている。
専門分化が求められる一方で、
人間丸ごとにぶつかる教育が求められる、
人間の発達に関わる総合職の一つと言えるものである。

ところで、この本では、
小学校のクラス担任教師の実践過程を追いながら、
教師の仕事とはどういうものかを考えるよう工夫されている。

学校生活で日常おこっている「嘔吐」事件
複雑で難解な「学級崩壊」「いじめ」への取り組み、
「モンスター・ペアレント」と揶揄されてもいる
親・保護者との関係づくり等々、
現実の教育課題に取り組む基本的観点が記され、
「あなたならどうする?」と尋ねてくる。

また、「1年間のチェックシート&授業シート」等の
シートがついていて、自らの実践を振り返り、
特徴を見つめ直すきっかけを与えてくれる。

ただ、この本はある事例への対応という
「ハウ・ツー」本には必ずしもなっていない。
筆者が実践の中で自問自答し探ってきた、

「子どもの捉え方・理解の基本」

「教育実践を創造するしごと」

「教育実践を分析するしごと」

「親・保護者の隠された要求と関係づくりのしごと」


の論点が示されている。
論点であって、対応マニュアルとはなっていない。

いま求められているのは、
「こういう時ならこうする」的な対応ではなく、
子どもと親・保護者の隠れた願いをも読みとったり、
どんな教育課題を投げかけ飛躍の契機を創りだすかを
同僚と探究・模索するような省察的で協働的、
探究的な教師のスタンス(取り組み姿勢)が
求められているのではないだろうか。


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学校教育・教育実践研究会
三石初雄(東京学芸大学)
◆◇◆このテキストの趣旨◆◇◆
 
この「教職実践演習」のテキストは、
もちろん大学生向きに作ったものである。
特に、教育実習が終わった大学の4年生後期の
学生を念頭に置いて、作成した。

しかし、このテキストには、
意図的にたくさんの実例を掲載した。
それは、ある程度教師経験がある人にとっても、
演習部分をとばして読んでも
参考になるものとなると同時に、
明日への展望が開ける読み物となることを
願ってのことである。

このテキストには、私の現場経験をもとにした実践と、
若い教師を集めて実施している「教育実践研究会」で
発表された実践が掲載されている。
 
今、「子どもたちをどう見ていくか」
「どのようなアプローチをしていくことで、
 学級を変えていくことができるか」
「学級で起きるトラブルに、どのように対処していくか」
「子どもの学力や生活力を高めていくためにはどうするか」
など、考えなくてはならない課題が山積みしている。
そのどれもにこたえるのは、
スーパーマンでない限り無理な話である。
 
しかしそれでもなお、
「目の前の子どもたちをなんとかしたい」
「力をつけてあげたい」

と、全国の誠実で良心的な教師たちが
頑張っていることを、現場にいた私は
身をもって知っている。
そんな方々の力にいくらかでもなればと
考えながら、このテキストを作った。
 
欲張りかもしれないが、このテキストは、
「教員免許更新制」に使うことも可能である。

「教職実践演習テキスト」
「経験者教師の実践読み物」
「教員免許更新制テキスト」

の3つに使えるテキストなのである。
 
もちろん、このテキストに掲載された実践が全てではないし、
実践というのは多様であるべきだと考えている、
しかし、その多様さも、基本があればこそだと考えている。
実践の豊かさを創り出すヒントも、
たくさん散りばめたつもりである。
 
このテキストが、たくさんの大学で使用されると同時に、
現場の先生方の実践のヒントになることを願っている。
また、このテキストの使い方で分からなかった場合には、
遠慮なく当会まで連絡して欲しい。
なるべく誠実に対応したいとも思っている。


教員免許更新テキスト研究会
連絡先メールアドレス:kyouin_menkyo@yahoo.co.jp


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 『次世代の主権者をつくる
     先生のしごと(小学校編)』
     教職課程必修科目 教職実践演習 教員免許更新
     書き込み式教職入門 生徒指導用テキスト


 学校教育・教育実践研究会 編
 B5判 並製 本体1905円(税別)


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