去年も記事にしましたが、この時期は毎年、母には辛い毎日です。今日は広島の「原爆記念の日」。朝からNHKの放送を見て母はまた涙を流していたようです。65年前、母が20歳そこそこの時に、7人の家族のうち私の祖母を含め、後で原爆症で亡くなった祖父や伯父を入れた5人を原爆で亡くしました。
 この時期は戦争に関する記事やTV番組があり、両親は毎年同じような番組を見ています。泣いている母を見てある時「悲しくなるから見ないほうがいいのでは?」って私が言ったら、「父(私の祖父)が生きているときは、故郷や原爆で亡くなった人たちの事を1日たりとも思い出さない日はなかったけれど、父が亡くなったら今が幸せだからか、忘れている日の方が多いの。だから8月は色んな記事を読んだり、番組を見たり、子供や孫たちと戦争の話をして思い出したいの。」と言いました。私は心無いことを言ってしまったなぁと反省しました。
 
 今日の広島の原爆の日の式典に先駆けて昨日、潘基文国連事務総長が長崎を訪れ、日本語を少し交えて「核廃絶」に尽力することを誓いました。母が生きているうちにこの力強い言葉を聞けたことは本当に嬉しかったと思います。そして今日、広島の式典に、初めてアメリカのルース駐日大使ほか英仏の代表も参加していました。平和な世界実現に一歩前進したと私は信じています。

 何故か買い物から帰る車の中で、全然関係ないのにサザンの「TUNAMI」を繰り返し聞いていたらどっと涙が溢れて来ました。母の悲しみは「TUNAMI」のように押し寄せ、涙枯れることはないんだなぁ…って。母の残りの人生が穏やかで幸せな人生であるようただただ祈る8月です。★