ミュージカル映画「シカゴ」のロブ・マーシャル監督の最新作「NINE」をやっと見てきました。
 主演にダニエル・デイ・ルイス、その彼を取り巻く女性たちにマリオン・コティヤール、ペネロネ・クルス、ケイト・ハドソン、ニコール・キッドマン、ジュディ・デンチ、ファーギーそして、ソフィア・ローレン…と絢爛豪華な女優さん達で、ファッションも含めて目を見張るような美しさでした。
 ストーリーは1965年ごろ、ダニエル演じる世界的有名映画監督グイドが「NINE」という映画を作ろうとするのに、脚本はじめなかなか全てが上手く運ばない…そんな彼を取り巻く、妻、愛人、女優、記者などが絡んで、過去と現在を白黒とカラーで色分けして構成してあり飽きさせない展開になっていました。
 原題の「NINE」とは、ダニエル演じるグイドが初めてファーギー演じる娼婦に出会って性に目覚め、罪悪感やいろんな少年の複雑な思いを持った年齢“9歳”がタイトルになっているそうです。
 たくさんの歌が流れましたが、ファーギーが歌う“BE
ITALIAN”、マリオンの歌う“TAKE IT ALL”、ケイト・ハドソン(母はゴールディ・ホーン)の歌う“CINEMA ITALIANO”がとても迫力があり心に残りました。
 脇を固めるジュディ・デンチ、ソフィア・ローレンももう75歳くらいですが、その存在感は素晴らしく元気を貰いました。ストーリー全体は良くある内容ですが、エンターテイメントとしてはとても良い作品だったと思います。ただもう少しそれぞれの登場人物を深く知りたいとも思いました。
 もともとはミュージカルの舞台が好きですが、舞台では描ききれないものが映画にはあり、それはそれでまた別の愉しみ方があるなぁと感じました。★