午前0時ふいに目がさめて

窓の外ベランダからのぞいた

まだ雪が降らない町

白い息が僕から抜けていって

震えた唇には水分もう残ってない


知っていたよ

まだ雪が降らないことなんて

それでも窓の外には冬の匂いがしていて

足音なんかも聞こえそうなんだ

・・・聞こえるかな君にも


冬の匂いがあたりを埋め尽くして

少し目にしみる・・・それでもうれしくて

雪の足音が町中をふるわせて

秋の終わりを静かに待っているんだ

きっと


季節は回り巡って止まない

空に還った息は雪に

枯れ落ちた秋のさよなら

白い毛布でやさしく包むんだ


差し込む銀色の朝陽

予定より早い綿のような白雪

子供たちのはしゃぐ声が

きっと君にもほら聞こえるでしょう


こんなに深い冬の匂いに乗せて