家族。兄弟。
本来1番身近に。側に。近くにいるべき存在。

家族こそ1番遠くにいて欲しい。
家族に「自分」を認知されたくない。
そう思う事は人として外れている事なんだろうか。


自分のありのままを受け入れてくれるのは家族
そんな幻想を抱いていた時もあった。

しかし現実は違った。
真っ向から否定され。「おかしい」とさえ言われた。
幼少期から抱き続けていた「自分」は世間で、家族では「おかしい」と言う存在だった。

小さい頃から周りとは変わった子と言う認識だった。
でもそれを先生やクラスメイトに言うと「変だと言われる」

端的に言うと「太く短くこそ人生なのではないか」
これが幼少から抱き続けた「価値観」だった。

元々家庭に対していい思い出もなく、
「世論」から少しでもずれた発言や行動で
拳骨が飛んで、数時間もの叱責を受ける。

また、兄弟のせいで、監督不足という名目で
弟のやったことも私の責任になり繰り返される。
こんな環境で許せる心を持ち合わせていなかった。

次第に両親にさえ顔色を伺うようになり「いい子」
を演じてきた。数十年も。

年齢に大きな限りがついた頃、冒頭へ戻る。
本当の価値観をいう決断をした。

確証もない将来より、今を精一杯生きたい。
自分で稼いだお金は好きなことに使いたい。
寿命を伸ばす努力よりも、今日人生が終わったとしても胸を張って「悔いがない」といえる人生にしたい。

後半は叱責でかき消され覚えてないがそんな事を言った気がする。
会話の途中でも「頭がおかしい」「何かの間違い」
などの言葉が飛び交う。
電話越しに父の怒鳴り声が聞こえる。
そんな地獄のような時間が数時間続いた。

私はおかしい人間なんだ。
そんなやつが生きている価値はあるのか

そんなに言うならいっそ生まれてこなかったことにしてほしい。
それが数時間の叱責から終えた自分から絞り出せる心情だった。

生まれてからずっと迷惑しかかけていない。
そして自分のありのままをこんなにも分かりやすく
否定されたのなら、もうこの家から、記憶から消し去ってくれ。これが答えだった。


その日から家で過ごすことが一気に苦痛になり
家出をするようになった。
そして逃げるように、自分の存在を消してくれる
二次元の世界へ「逃げたのである」

ここまで読んで気分を悪くしない方が少ないと思う
おかしい事だと思うけど、これを抱き続けたのは事実なんです。

人として粗悪品として生まれ、粗悪らしくやらかし続けて成人式を超えるまで生き延びてしまった残念なカイジ。
人生しくじってしかいない。