魔球・バットを狙う、またはよけるものI

Y!Japan　Y!辞書　 Google　Wikipedia　Y!China（雅虎）　Google China（谷歌）　Y!Korea　アマゾン

バットに球を当てて凡打に打ち取る魔球
『巨人の星』の星飛雄馬が使った「大リーグボール（左）1号」として有名。『侍ジャイアンツ』でも番場蛮が使ったことがある。また、『ドカベン』では明訓の対戦相手（監督は徳川）が岩鬼の顔面に向かって投げ、岩鬼が打ちにいったら凡打になったことがある。花形が顔面にバットを構えたときの「大LB1号」に近く、危険であった。

┌魔球、打法について追加
↓
BT学園の隼が石毛に投げたボールが大LB1号になったようだ。

『大甲子園』では、明訓×青田再試合で青田の飛魚に対し、岩鬼の投げたボールがバットに当たり、投飛。これは大リーグボール1号の再現である。

現実の野球界でバットに当てる魔球を使う投手はいない。大リーグに挑戦した野茂英雄はトルネード投法、フォークボールを使い、松坂大輔のスライダーが「ジャイロボール（gyroball）」と呼ばれたことがある。

打者のバットにボールを当てるため、飛雄馬は拳闘、剣道の練習に参加し、射撃を見学して打者の心裏、筋肉の動きを予測、さらにバットの細い部分やグリップ・エンドを狙っても打者に手に当たらないよう、制球力を磨いた。しかし、それほどの予測と制球力があれば、ボールをバットから外して、ストライクを取るほうが確実である。
花形は鉄球を鉄バットで打って筋力を鍛え、えたバットにボールが当たった瞬間、力で強引にはじきとばした。どう見てもバットが地面と垂直の状態で球が当たっていたが、のちに設定が変わり、「バットを寝かせ気味にして待つ」という打法になった。

A・オズマはバットを水平に構えて「大LB1号」をど真ん中におびき寄せ、改めてバックスイングし、見えないスイングで打倒した。川上監督は「それを予測したら、ボールを内角高めぎりぎりのストライクゾーンに投げろ」と飛雄馬に助言。これは「打者がど真ん中を打つ気を見せたら、ボールを内角高めに外せ」という普通のアドバイスと同じである。オズマの選球眼を考えるとうまくいったか微妙だが、飛雄馬は監督の策を拒否し、二軍に落ちた。

岩鬼は悪球打ちで、山田はグリップ・エンドでヒットを打つので、「大LB1号」は岩鬼と山田には通用しないだろう。殿馬も「秘打・G線上のアリア」の構え（バットの先を地面につけて、座って構える）を使えば「大LB1号」を打てたはず。

『あばれジャイアンツ』の主人公は次にスローボールで、打っても外野フライになる球を開發。これはバットの丸みによるものだが、ライバルがグリップ・エンドで打って攻略。グリップ・エンドといえば改良型「大LB1号」がグリップ・エンドに当てる魔球だが、明訓の山田太郎は不知火の速球をグリップ・エンドで打った。星対山田の対戦を見てみたいものだ。

┌「大リーグボール1号」、高校野球で実現か 2008/4/4(金) 午後 3:36
↓
インターネットで調べたところ、2005年ごろ、現実の高校野球でも青森山田と東北の試合で、偶然、よけた打者のバットにボールが当たってファウルになっていたらしい。
Y!Japan、Google＞青森山田東北大リーグボールで検索

バットをよける魔球
バットに当てる魔球を逆に応用するとこうなる。張本勲は星飛雄馬の「大リーグボール3号」を「1号の逆」と指摘した。アニメ版『巨人の星』では一徹＆伴コンビとA・オズマが「3号は1号の応用だ、星飛雄馬は打者の動きを予測し、ボールを外している」と推理。
└→「かえってきたオズマ」
└→第175話「勝利の若獅子」
しかし、飛雄馬はその裏をかいたのか、別の原理で「バットをよける魔球」を創っていた。「大LB3号」は親指と人差し指でボールを押し出すことで、本塁附近でボールの推進力がゼロに近くなり、スイングの風圧に押されるというもの。

これなら少年時代、高校時代に飛雄馬が投げたスローボールは「大LB3号」にならなかったのか、という疑問が出てくる。

また、ボールがバットの風圧でよけるなら、捕手のミットまで届かず、その場で落ちるか、投手の側に押し戻される可能性もある。
『ドカベン』では鷹丘中学の長島（長嶋茂雄に似ているが、別人）の投げたボールを山田太郎が空振りした際、バットはボールの上を動き、ボールはバットの風圧で本塁に落ちた。また、東海高校に入る直前の雲竜はバットの風圧でボールを飛ばしていた。名づけて「真空切り」らしいが、実戦ではヒットとは記録されないだろう。

大砲万作のバントから振り回す打法でも打てそうであるが、実現していない。花形が「大LB1号」を打ったときの鉄球・鉄バット特訓打法でも打てそうで、左門もスピン打法で試みたが投ゴロに終わり、花形も試みたが星が寸前で上手投げに切り替え、打たせて取った。
└→T-CupBlog＞1970年I――ドラえもん出現、左腕・星飛雄馬現役最終年

T-CupBlog＞20世紀後半、スポーツ界における魔球、特殊な投法

前後一覧
08年9/15午後1:02前後　午後1:30前後