オトナの事情　＜Ｆ社長の場合・後半＞

さてさて続き・・・

カマちゃんが横ヤリをいれていたという事実・・・

おびえるワタシ・・・

カマちゃんは大事な商談の席（食事）でも構わず

「Ｆちゃま！姫と連絡してないでしょうねっ！ダメよ！あのオンナは！」

だとか

「Ｆちゃま！そんなにあのオンナとヤリたいのっ！」

などと、人の前で怒りながら言い出すらしく・・・

なんだなんだ？と飲みの席だとしても商談相手にバツが悪かったらしい

そもそも私がカマちゃんにＦ社長とお鮨に行ったことを喋ってしまったから・・・

てか、隠すこともないし・・・

けど、結果は私が迷惑かけたよーなもの・・・

謝りマシタ。。。

なので今夜のコトはカマちゃんには絶対言わないようにと・・・

なんだか借りを作ってしまったよーなカンジになってしまったわ・・・

とりあえずお鮨は美味しかったし

Ｆ社長の仕事の話も面白かった

「僕はこの５年、仕事を頑張ろうと思ってるんですよ。５年で１０億。１年２億稼ぎます！」

と・・・ホンマかいな？みたいな話に

「え～～？！じゃあ、お金に困ったら借りに行きまーーース♪」

「貸さないです」

「えーーーーー」

「姫さんを１日買いますから～～～」

「ぎゃ～～～～

」

などと、ふざけたりして・・・

「社長は離婚経験おありですか？」

と聞いてみた

「ナイですよ。家族大事ですから」

「そーなんですか。バツあるのかと思ってました」

「でもね。オトナの付き合いはあっていいと思ってるんですよ。どうですか？」

キタキタ・・・

「わたしはねぇ・・・

主人を裏切らないんですよ。

て言うか

裏切れないんです

んーーー・・・

主人、胃癌でね・・・」

・・・

こんなコト言うはずじゃなかった

こういう席で家族や旦那の話などヤボな話はしない主義なのに・・・

しかもポロポロと涙がこぼれてきた・・・

Ｆ社長はビックリした顔で小さく「ほんとですか・・・？」と言った

「なので、弱っている主人を遊びでも裏切らないんです」

涙が止まらない

なんだか心に蓋をしていたものが外れたみたいになってしまった

「そんな大変なコトに・・・申し訳ないです。チャラチャラと変な事言ってしまって・・・」

あたしは女優か？と思うぐらい涙が出た

おしぼりで涙を押さえた

ここはハンカチの方が良かったか？

そして笑顔でこう答えた

「いえいえ、今は調子も良くて抗癌剤しながら頑張ってますから。私がこうやって飲んだり普通にしてる事で主人も気が楽なようです」

「ホントに大変だったんだね・・・」

その時Ｆ社長の携帯が鳴り席を外されました

板さんが「なんなりと」と気を遣ってくださったので

おしぼりで涙を押さえながら・・・

「ウニお願いします・・・」

と、注文しました