はじめに…
ようこそ。この物語に出逢ってくださいましたこと、心より感謝申し上げます。
インディゴチルドレンの私のために、私の元にやってきた彼。今世では親子という形でめぐり逢い、人生で本当に大切なことを氣づかせてくれるため… 私を成長させるため…
としか思えないようなドラマティックなストーリーが次々と展開していきます。
どうぞお楽しみいただけましたら幸いです。




 

" Transit "

第1章 ⑯

【運命の合格発表】

  

 

NZ単身留学から戻り、

何も期待せず、ただこなしていただけの

中学校生活も終わりを迎えようとしていた。 

 

 

中2の冬、

自分が本当にやりたいこと、

行きたい学校を見つけた時から、

死んだ魚のような目から

水を得た魚のように生き返り、

志望高校合格という目標に向かって

ただただ無我夢中で

一直線にやってきた我が子。  

 

 

今ある全ての力は出し切った!

と言えるであろう。 

 

 

例えもし、不合格だったとしても、

特待をけってまで自分の魂に従って

挑んだことに私も親として後悔はない。 


平凡な私にも、

こんな素敵な貴重な経験が出来たことに

もの凄く感謝している。


合格発表まで久しぶりに穏やかな日々を

過ごした。 

 

 

県内の公立高校の入試はこれからなので、

卒業式の準備よりもクラスも先生もまだ

受験モードの中、

いよいよ都立高校の合格発表の日がきた。

 

 

彼は学校を休み、発表時間に合わせて、

朝の渋滞をさけるように

私の運転で東京に向かった。 

 

 

昨日までとは違って私は緊張していた。 

 

 

「ねぇ、もしも、もしもよ。

 合格してなかったらどうする?

 ○○高校に行く?

 特待は辞退したけど、

 とりあえず入学金は納めてあるから。

 一応入学はできるのよ。」 

 

 

「え〜 落ちてもそこには行かない、って

 言ったじゃん。」

 

 

「そうだけど… 一応保険というか、

 もしもの時のためによ…

 落ちちゃって行くところないと困るし…」

 

 

「行かないよ。

 もし落ちたら、バックパッカーで

 世界中を旅するから高校は行かない。」 

 

 

「バックパッカーなんて、 

 高校卒業したならわかるけど、

 15歳になったばっかりよ〜。

 中卒でバックパッカーなんて〜。」

 

 

そんなやり取りをしながら

スムーズに新宿に着いた。 

 

 

高校近くのパーキングに車を停めて

合格発表の時間には余裕で学校へ向かった。 

 

 

だんだん人が集まってきた。 

 

 

5分前。 

私は少し後ろで緊張しながら、

願書提出日のあの一連の緊張感を思い出していた。

が、

彼は最前列の真ん中で、

合格の番号が張り出されるのを

ジッと待っていた。 

 

 

時間通りに合格発表。 

 




 

緊張のあまりに私は番号がみつからないガーン

  


「あったよ!合格!」

と彼の声でやっと番号を確認できた。 


 

ワンテンポ遅れて、

「やった〜〜〜 よかった〜〜〜

 パパとKILALAにすぐ電話して。

 よかった〜 おめでとう。」 

 

 

もう一度番号を確かめて、

少し離れたところで電話をかけた。 

実家の父にも。マイクにも。中学の担任にも。  

また応援してくれていた方々にもメールで報告を。

  

 

よかった〜。ホッとした〜。

バックパッカーにならなくてよかった〜。

 

 

そのまま手続きと制服の採寸を済ませて、

途中ランチをして宇都宮に戻った。 

 

 

改めてKILALAに報告、挨拶に行き、

高校受験という長い?戦いが終わった。 

 

 

高校入学まで(東京に引越すまで)、

春休みは引き続きKILALAの春季講習で

鍛錬することを選んだ。 

 

  


あと1週間ほどで中学卒業式。 


合格発表の次の日、学校に行くと、

担任の先生はもちろん、喜んでくださっていたが、 

今まで話したこともない先生や、

普段ニコリともしない先生までもが、

ニコニコして色々と話しかけてきたり、

聞いてきたりと… 

大人は氣持ち悪い。

と帰宅するなり言っていた。 笑笑 

 

 

「学校なんて、そんなものよ。

 あと何日かで卒業だもん。

 いいじゃない!」 

 

 

「あっ、卒業式は来なくていいから。」 

 

 

「それは困る。NZに行っちゃったから、

 入学式なかったのよ。

 卒業式は行かせてよ!

 絶対行くわよ!」 

 

 

「ホントに来なくていいし、

 嫌なんだけど。。。」 

 

 

まぁ、なんと言われようと、

私は行くに決まっているし、

ある意味、私も卒業なのだからね。色々と。 

  

 

この1ヶ月で、

卒業式や、入学手続き、引越し、諸々と

高校の入学式。。。

仕事をしながらだから忙しくなりそうだが、

新しい生活は希望に満ちて楽しみだった。 

  

 

  

母が生きていたら…

誰よりも喜んだに違いない。 

食べきれないほどのご馳走を用意して、

お祝いパーティーをしてくれただろう。 

 

誰よりも、何よりも可愛くて大好きな

たった一人の孫のために。

  

 

 

空を見上げると母とアランが笑っていた。





 
つづく。。。 
 
 
  
 

à bientôt!ウインク