いやぁ、気持ちの良い終わり方だったね、最終話。




結局、闇の底に落ちた鷲津亨を救い出したのは、家族である可南子と泰生だった訳で。




事のはじまりも家族で。

泰生の事故の解明を追求し、事件の真相を突き止めたものの、権力の罠に自ら嵌ってしまった、というのが前回まで。



告発する側から告発される身になっても、その冷酷な態度を変えず、去る者も追わず、孤立無援の状態な鷲津に心が痛んだ、のが開始から20分。

今回ほど挟まれた吾郎さんの2本のCMに癒された時間はありませんでした。それほど集中して観てました。




で、可南子から離婚届けを突きつけられ、友だちをイジメから救う泰生の姿に、完全に目が覚めた鷲津亨の歪んだ顔に、何ともやりきれない気持ちがこみあげて。




しかし、ここから始まった大逆転劇。


利用されている総理の手の内に入り、自らの罪と全ての悪事をことごとく告発していく鷲津。そして鷹野、熊谷、蛍原、いわばチーム鷲津による連携プレーの小気味良さ。




阻止しようと乱入した秘書猫田に抗いながら訴えた鷲津亨の言葉は、私たちの内なる叫びだ。


こんな現実が本当に起こって欲しいよ、と思う。





以前どなたかがTwitterで呟いていましたっけ。

可南子が議員になってその秘書を鷲津がすればいいって。

それが本当になった最後。




聞けば6年前に嘘の戦争が終わり、次回作を決めた時点で結末が決まってという、ドラマ罠の戦争。




正しいことをしようと思う人が損をしてしまうこんな世の中に、少しの希望が差し込む終わり方だったけど、現実はまだまだそんな甘いもんじゃないというリアルさも加味されて。

その塩梅が、エンターテイメントとして最高の作品でした。

(すっかり好々爺化した犬飼さんの わしづ も聞けて、何か泣き笑い。)





このドラマに込めたスタッフの意思や心意気、そして役者草彅剛に託された思いを思うと、感無量で、本当に感謝しかないです。


優れた意志を持つ脚本と演出に応える役者陣の巧みな演技が結集したドラマで、その世界観を堪能させていただきました。ありがとうございました。





最後に幸せそうな家族写真。

照明が当たり切らない中での、映り込んでるスタッフも含めていい感じの写真。