お義父さんから義実家の庭になったカリンをいただきました。

リンゴほどの大きさで、顔を近づけるとふわっと甘い香りが漂います。

しかしこのカリン、硬い上に渋くて酸っぱいのでそのまま食べることはできず、果実酒や砂糖漬けなどに加工しなくてはいけません。試しに小さいかけらを生のまま口に入れてみたら、美味しくない梨の酸っぱさと渋みを何倍かに増幅して甘みを抜いたような味がしました。

とある植物学者の方が、カリンは実の色が地味で香りが強いので、熊やハクビシンのような視覚よりも嗅覚が優れた中〜大型の哺乳類が食べて種を運ぶように進化したのではないかと書いておられたのを読んだことがありますが、熊もハクビシンもこんな美味しくない実は食べないんじゃないだろうか…?どうせ進化するならもっと哺乳類、いやさらに言えばその一種の人類の味覚に歩み寄ってくれてもいいじゃんかよ。リンゴや梨を見習えよ。

それはさておき、果実酒は作ってもそんなに大量に消費できないし、砂糖漬けやシロップは漬け込んでから腐らないように気をつけるのが面倒くさいので、初夏のヤマモモの時のようにジャムにすることにしました。生食に向かないフルーツでもジャムにすれば食べられるはずです。多分。


芯と皮の部分を果肉と分けて、水をひたひたに入れた鍋で煮ます。煮汁に少しとろみがついたら火から下ろして煮汁だけを濾し取ります。

カリン特有の香りが家全体に漂います。


角切りにして水にさらしておいた果肉の部分とさっき濾した煮汁を合わせ、砂糖(今回はカリン3個に対しておよそ800g)を入れて混ぜ、火にかけます。

「こんなに大量の砂糖を入れて自分の人生は大丈夫だろうか」とビビるほどの量の砂糖ですが、意外とすぐに溶けていってしまいます。

15分ほど弱火で煮て、少量のお湯でふやかしたペクチン5g(天然のペクチンの素になる芯と種の部分が半分以上虫に食われていて捨ててしまったので、その分固まりにくいといけないと思い、保険のために入れました)を加えて煮詰めていきます。


2時間以上かけてコトコト煮詰めていくと、薄い黄色だった果肉がだんだん透き通った赤色になってきます。


入れ物に移して完成。

人にあげても大丈夫なように圧力鍋で殺菌したジャムの瓶に詰めて保存が効くようにしたのが上の写真です。

少しなめてみるとカリンのど飴のような何となく喉に良さそうな味がします。梨のようなシャリッとした舌触りは加熱しても残ります。

義実家にも持っていこうかと思っています。一種の加工貿易です。