タイトル。もし競走馬~が人間だったら。略して"もしうま"です←。

でもこれは有馬~かクリスマスまでに書き終わろうと思っていたのですが、
もし競馬ファンがこれを読んだら激怒間違い無しだし、
何の知識も無い私が適当に書いているので、以下略。



☆20XX年の女王。
人間でいうと見た目、15歳とか16歳とか(犯罪っぽくてごめんなさい(。-人-。))
貧乳華奢処女。
色素は薄い方、茶色がかった髪に白い肌。
多分未だに蒙古斑とかあってもし酒を飲んだら目茶苦茶弱そう。
髪はショートかボブ。
好きな食べ物はスイーツ全般、G1で1位を取った時のご褒美は自分の顔くらいのsizeのケーキをまるで食べる感じ。

★黒のKING-キング。
人間で言うと、30歳くらいの♂。
褐色の肌に、漆黒の黒髪←天パ。
怪我をして引退することになった、×冠馬。
要するに、種馬(笑。
好物は、チーハン(チーズハンバーグ。





夕食をすまして自分の部屋に戻ると、ソファーの上に何かが座っていた。座っていたというか半分寝転んでいたというか。

「おい。誰だお前? そこで何してる?」

誰か部屋に入ってきて声をかけられて、少女は起き上がり顔を上げこちらを見た。

「…何って、わたし・・・どうしてここに連れて来られたのかー…、...あっ!!!」

ようやく自分が置かれている状況が把握出来たらしい。

「うそ…こんなの…・・・嘘だよね??」

「それは、こっちの台詞だ。」

そうだ、勘弁してくれよ。まさか今夜の相手がこんな…ガキだ何て
冗談じゃない、

今年の女王だってどんな女かと思っていたら、
誰だよ巨乳の金髪美女とか言ったやつ!
胸とかどう控え目に見ても、膨らんでるとか、思えない。

「やだっ! こっち来ないで!」

「阿呆かお前ここは俺の部屋だ。朝まで我慢するんだな。」

ソファーを横切ってベッドに入って布団を被る。
朝になったら、調教師やら飼育員やらがぞろぞろやってきて
「ああ残念でしたねぇー…」
とか言って終わるだろう。



「…ぁっ、あのっ! …何かかけるものを借りたいんだけど・・・寒む、くて…」

ふいに声がした。
振り返ると、少女がソファーの上で膝をかかえてふるえているのが見える。

男は、溜息を吐くと1枚しか無い毛布をソファーに向かってゆっくりと投げた。

「・・・ありがとう…。でも、…寒くない? あの…」

「人(他者)の心配よりも自分の心配でもしろ。」

本当にこいつは、自分の立場を分かってい無いな。
いずれ優秀な遺伝子を持つ子馬を出産しなければならないのなら、
今無駄に身体を冷やすべきじゃない。

受け取った毛布で身体をくるんで、くすっと少女は笑んだ。

「…それって、あなたにも言えることだと思うんだけど。風邪とか引いてわたしの所為とかゆわないでね。」

「誰が。」

ふんっと鼻息を吐いて、長身の男はけして分厚くない布団を被って寝返りをうった。

ちょっ、と待て。何何だよ!
あー! そうかあのチーハンか!
うわッくそっあいつらに盛られた…Σ( ̄ロ ̄lll)
ったく、何だよ、何入ってたんだ、
マカか? スッポンか? ガラナか?? いや全部か?! 
だいたい、何であんなパンツ穿かされてんだよ!
前から見たら丸見えとか紐とか、ほんま有り得へんねんけど!
マジで無理無理むり!
あんなガキに勃○(ピー。)するなんて俺のプライドが!!!

「はいはーいっ♪ XXXX(←俺の名前だ。)さんっ!
今日のぉ、晩御飯は何とっ好物のチーハンをお持ちしましたぁっ!
チーズinハンバーグにチーズがトッピングという、何とも贅沢な1品♪
さぁさぁ、これを食べて明日への活力ですよぉ★」

ああいつだ・・・



12月だってのに異様に寒くなくって、最近ほんとに雨が多い、ほら今夜だって不安定な空模様で
先刻から外でゴロゴロいっている。

何の前触れもなく薄暗く照明を落とした室内に窓からの閃光が射し入った。
その直後に、地響きを伴ったずどーんという落雷の音。

(ああ近くに落ちたな…)  

それから暫く雷の音がしているが、今、何だ、それに混じって何かが聞こえる。       

「何だお前泣いているのか。」

圧し殺した、ひっくひっく、といった声。
毛布の塊がが夜目にも明らかに身動ぎ、

「…なっ、なないてなんか、いな…っ、っく…」

「どこが。お前雷ダメなんだな。耳でも塞いでいろよ、そうすれば怖くないだろ。」

「・・・んなこと…わかってる! でもっ、…ひっく、…だってッ…
怖いものは…、こわいんだもん!」

何か糸が切れたように、泣きじゃくり始めた。

うわー、頼むから。
うるさくて眠られやしない。
何なんだ、と思ったが、まぁ。
確かに。

苦手な雷は鳴るし、
突然、知らん男の部屋に連れてこられて、
そいつと子作りしろ。何て、
酷な話だし、

わからんこともないかー…


「お願いだから、静かにしてくれ。」

「いやっ! さわらないで! 嫌‼」

じたばたする少女を押さえ付けて、
取り敢えず、思い付かなかったので、耳もとでクリスマスソングを歌った。
雷鳴は大分弱まっていた。

痛ってー。
何か腕とか引っ掻かれたけど、

暫くして、抱き締めていた腕の中の少女が、静かになってきたので、

「落ち着いたか?」

「ぁ…ごめんなさい…。もぅ、だいじょぶ…だから…」


腕を離すと、片方の肩からキャミソールのストラップが落ちた。

「何だ誘ってるのか?(笑)」

「ちが、っんなに勘違いしてんのよ! 違うわよっ!」

透け過ぎだろこのキャミソール
胸が無いのがまるわかりだし、それにー…

「じゃあ、おやすみ。」

「おやすみなさい…」

雨がまだ降り続いていた。

黒髪の男が少女に毛布をかけてベッドに戻ろうとすると
指先に何かが触れる。

少女の細い手指がおずおずと毛布から伸ばされていた。

「待ってもう少しだけ、お願い。そばにいて」

なんだ…

「なら、もうちょいこっち座れよ。毛布が空いてるとこ寒い。」
            
隣に座っていて毛布を分け合っているだけでは寒くて、いつしかソファーに同じ方向を向いて寝転っていた。

何で俺が腕枕してるんだ…?

少女の頭を腕にのせながら、腕が痺れてこないかなぁと思った時

「ねぇ…もう寝ちゃった?」

その頭から声が聞こえた。

返事をするかしないか一瞬迷ったが

「あぁ…もうとっくに眠ってる。」

「そう笑。だったら、今から言うことはわたしの独り言に、
なっちゃうんだけど、
覚えて無いかも知れないけど、わたし1度だけだけどあなたに会ったことがあるの
××賞で第3コーナーを曲がる時、転びそうになったわたしをかばってくれた…」

会ったことがある?

そうかな
そうだったかな

色の薄い華奢な丸い肩。
茶色がかった長くない髪に長いまつげぬいぐるみみたいな馬鹿でかい瞳、に記憶の糸をたどる。

「覚えていると言ったら?」

少女は腕の中で寝返りをうって男の顔をのぞき込んだ。

思い出した、そうだ
××賞で最内で必死こいて走っているチビがいるなぁと思ってて俺の隣りを走っていたゴリマッチョの牡馬に突き飛ばされそうになっていて、
何かムカついたから
そいつに俺エルボー食らわせたんだっけ苦笑

「まさかあのチビが女王になるなんてな、まぁ今でも充分小さいけど」

少女がほんと?って聴く前に、記憶の糸がたどりついた。

「わたし、あなたにありがとうって言おうと思っていたんだけど。チビ呼ばわりなのね。」

「言いたかったら言えばいいじゃん。」

「そうね。これも、独り言だけど
あの時はありがとう…わたし、すっごく嬉しかったの。だから…ー
あなたにもう1度会いたいと思って、もっと速く走られるようになりたいと思った。」

「ふーん。じゃあ、俺たち相思相愛ってことか…。」

なっ、声にならない声を少女が出す前に、
その唇が男によって、塞がれた。

「んっ、…やだっ、わたしまだ、すきって言われてないのにっ…」

「へぇ~…、俺から言って欲しいんだ?」

少女の首筋を唇が丁寧にたどっていく。


「…んもぅ、いじわるなんだっ…から、……ぁっ、
わたし…あなたのことが…、好き……ずっと、まえから…」

よく出来ました。

と言わんばかりに、長身の男が笑った。

「俺も。愛してる…。」

キスを重ねて、お互いの呼吸が交錯する。

そして、耳を甘噛みされて堪えきれなくなった少女の瞳からしずくがこぼれ落ちた。

「ってゆーか俺のために女王になったとか、本当に可愛い過ぎるんだけど…脚、怪我したところまだ痛むのか?」

大腿を掴んで、その足に口をつける。

「…いたくな、いけど…だめっ、ぁっ…
…んなとこ、あむあむしちゃダメっ、…あっ、ぁ、んっ…」

男はクスッと笑った。

「かわいいな…耳よりも、つま先の方が感度高いんだ…。」






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(中抜けはまた気が向いたら今度で(笑)。)








ー…翌朝、寄り添うように1つの毛布等にくるまった♂♀(オとメ)を見た飼育員だか調教師たちは、皆一様に、
「クイーンが生まれるかキングが生まれるかこれは、本当に、楽しみですね♪」
と口々に言ったものだった。




そして、その十数ヶ月後、

季節は巡り、鮮やかな緑で彩られている草木が、訪れる季節を告げているかのようだ。

「ほらほら~っ、そんなにこぼさないの。
よくかんで飲み込むのよ~」

親子の馬が食事をしているところに、その横のトラックでランニングしていた牡馬が足を止めた。

「元気そうだな。お前の子か。お前にとても、似てるな。」

柵越しに見つめ合う。

「久し振りね、あなたも元気そう…。
でも、そうかしら?
顔とかあなたにそっくり過ぎて、わたし、授乳の時すっごくビックリしたんだけど(笑)」

なんなんだよー…と言いたげに男が押し黙った。

「多分…、もう2度と会えない。」

「そうね…」

今キスなんかしたらもう2度とどころか、絶対に、生涯忘れられなくなる…でも…

顔を近付けて柵越しに接吻(くちづけ)を
交わした。
誰も見てなかった。

「ままぁ? あのひちょ(ひと)だれ?」

隣の母親がご飯を食べていなかったので、暫くして子馬が不思議に思い顔を上げた。

「…あなたのお父さんよ…」

そう、私は
至極幸福だ。これからもずっと、あの人のことだけを想って、ー…生きてゆけるから。
だから、これから何があっても何が起こっても幸福なの。ぜったいに。


                                  おしまい。(*^▽^)★*☆♪