あなたも、「塞翁が馬」(さいおうがうま)という故事はご存知と思います。


人生の幸・不幸は予測しがたく、幸運も喜ぶに足らず、不幸もまた悲しむにあたらない。
どんな不幸でも、幸運を呼ぶためのサインであるとのたとえですが、


もし、あなたが不幸だと思える極端な現象があったとすると、
それに比例した反対の良さが必ず発生していると思います。


それに気付けないことが、不幸だと思わせる原因ですね。
自分が出来ることを、
悩まずにたんたんと頑張るのが最善かも・・・



それでは前回の続きを、


重い重い足取りのままKさんのアパートに帰り、(当日は先っぽに鉄板が入った重い作業靴を履いていましたが)
このことを報告すると、


「また振り出しに戻って家が借りれなくなるかもしれないぞ」
とちょっと怒った顔で言います。
「・・・・」
無言のまま下を向いていると、


「新たに保証人を探すか、保証人無しでいい物件を探すか、早くしないといけないよ」
「はい、とにかく早めに探しますので・・・」


もう、Kさんも私が同居しているのに我慢の限界に近かったのかもしれません。
1ヶ月以上も居候していますから・・・


私もそのことは何となく肌で感じていたので、
早く出なければと気は焦っていたのですが、思うようには行かないですね。


と思っても先には進みません。
すぐにコンビニに今週号の住宅情報誌を買いに走ったのです(歩いていきましたが)


住宅情報誌を3冊手に入れましたが有料だった2冊の情報誌には、コレッというのが無く、
無料の情報誌に琴線に響く物件があったのです。


それは保証人無し、敷金、権利金ゼロの鉄筋コンクリートのワンルームマンション風の物件で
もちろん家賃も3万円以内で交通の便が前の物件よりまだ良かったのです。


次の日、早速その不動産屋さんに電話を入れます。
「○○情報誌に載っている物件はまだありますか?」

「はい、ありますよ。もし良かったら会社まで来られませんか、案内しますので・・・」
と30代前半ぐらいの真面目そうな男性の声。


その不動産屋さんは地場で一番大きい会社で県内に支店が何十店舗かあり、
そこの社長のことは以前から知っていたので安心感はあったのです。


私の生まれ育った場所のすぐ近くにその支店はあり(私はもともと都会っ子だったのです)
大通りに面した7~8階建て賃貸ビルの1階に事務所を構えて営業しています。


中にはいると清潔そうな白のクロスで壁、天井が統一され、
書類やパンフレットはきれいに整理整頓して、
7~8mの長いカウンターにはデスクトップのコンピューターが4台ぐらい置かれて、
物件検索がすぐにでもできる体制になっています。


「先ほど電話しましたmidoruですけど・・・」
「あ、どうも、お待ちしておりました。」
と電話の主と思う30代前半で長身で髪の手入れをきちんとした男性が応対します。


名刺をもらい、おたがいの自己紹介が終わると、
「先にこの用紙に記入していただけますか」
と目の前に住所、氏名、どんな物件が希望かなどと書いてある用紙をもらい、
だまってそれの記入が終わると、


「あの~、先ほどの物件ですが、生活保護受給者でも借りられますか?」
「はい、大丈夫です。もっと詳しい情報をお知らせします」


コンピューターを素早く操作して、その物件の全体の写真、間取り等が次々出てきます。
鉄筋コンクリート造り6階建ての5階部分で、
今度はユニットでトイレと風呂が一体式ですがエレベーターがちゃんとあり、
私にとっては驚きの折りたたみベット、整理だなが付きそしてオール電化だったのです。


私がなぜ鉄筋コンクリートにこだわるかというと、
以前分譲マンションを買って生活していた頃、
冬は暖かく、夏は涼しくて、防犯も案外良かったし、近所付き合いもしなくて良いし、
生活環境もいい、交通の便もいい、と私にとっては理想に近い家だったのです。


でも、やはり地べた付きの家が欲しくなり、そのマンションを売って、
郊外の今度競売で取られた一戸建て住宅に移ったのですが・・・


「マンションみたいですね」
「はい、この物件はビジネスホテルの計画で建てていましたが
途中で賃貸ビルに用途変更したので、程度は良いですよ」


「これはいいかもしれない」と心中思っていると、
「それでは、まず見に行きましょうか」
とすかさず物件を案内するためにクルマに誘導して


後部ドアを自ら開け「どうぞ」と言います。
何かホテルに行った時のような気分で後部座席に座り、
よもやま話をしている間に着いたのです。


その賃貸ビルは何と・・・



つづく。


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