―――世の中には様々な文体があり、どの作家も自分だけの文体を確立しようと腕を磨いている――――

 

 

 

 その言葉は、私の心を捉えた。

 

 [文体]

  1. 文章の形式・様式。和文体・漢文訓読体・和漢混交わかんこんこう文体・候そうろう文体・口語体などの分類がある。

    • 語句・語法・修辞などにみられる,その作者に特有な文章表現。

 
 
 私は、文体という言葉の意味を始めて理解した。何となく言葉で聞いたことがあっても、何となくこういう意味だろうと勝手に自分で決めつけていたが、実際調べてみるとそれは奥深いようだ。
 作家特有の文章表現。
 

『もし文豪がカップ焼きそばの作り方を書いたら』

 

この本は、有名な作家たちの文体を、カップ焼きそばの作り方を例にして紹介している一冊だった。

最初の作家は太宰治から始まった。太宰治、という作家は知っているが作品はあまりよく知らない。自殺マニアで作品も暗いイメージしかない。あまりよく知らないがジャンルだけは太宰治という名前だけで純文学だろうと何故か分かった。

 

どんな文章なのだろう、とワクワクとした気持ちがある。私はさっそく読み始めることにした。

 

 

 

 [焼きそば失格]

●第一の手記

 ~省略

 うわっはっは、と私は可笑しくなりました。これは真っ当な人間の生活ではありません。

 

 

 この一文で、純文学だろうと予想した私の感が見事に当たったことが分かった。

 

 

●第二の手記

 ~省略

 わたしに湯切りをする資格があるのでしょうか。きっと、あるのです。あるはずなのです。

 「許してくれ」

 そう呟きながら、わたしはお湯を捨てました。

 

 

 もう面白い。なんだこれ。

 

 

●第三の手記

 ~省略

 あったかいのさ

 どうにかなる。

 

 

 

 

完全な純文学だ。やはり一筋縄ではいかない。ちゃんと「意味が分からない」部分を付け加える感じ。完全なる純文学者。でも面白い。本当に面白い。純文学でも自分に合っている文章さえ見つけたら楽しめるのではないか・・・?

 

たったこれだけ読んだだけで、私は小さな光を見つけた気持ちになった。

 

この本は、太宰という日本文豪だけじゃなく、外国の作家であるコナンドイルやJKローリングまであった。それだけではない。[漫才](※漫才風にカップ焼きそばを作る)や[週刊文春](※文春記事風にカップ焼きそばを作る)などもあり、もう人ではない。概念である。

 

 

 

 

(何でもアリじゃねーか)
 

 

結構最近活躍されている作家などもいて、読んでいくうちに許可貰ってるのかと心配になるくらい

面白かった。こんな企画考えた編集者が凄い。編集長になってないと割に合わないレベル。

それと同時に、人によってこれほどまでに言葉の紡ぎ方が違うのか、と感動した。

私はしっかりと本を楽しめている。徐々に、私は私の読書への道を切り開いているような、そんな気がして

嬉しくなった。

 

 

 

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