現代のことを考えると、「自分らしく」とか「自分の人生」という言葉を耳にしたり、目にする。それはその通りである。となると、この「自分」というは何かというのを考えないといけなくなる。この自分について考える前に他者なり、役割なりの中で自分というのを発見した方が自分についてよくわかるのではないだろうか。今の自分のことを考えても、その範疇というのは限られたものであると思う。社会の中で役割を得て、その活動の中で「こんなこともできるのか。」、「最初はできないと思っていたけど、できた。」という成功体験を得ることで自分の中の自分像が変わってくる。また、憧れる人、先輩で出会うことで自分の行動が変容していく。そして、自分とその他者の違いを考えるきっかけになる。そういう意味で、出会いも大切なものである。自分とは違う誰か、何かになるという行動、その中のプロセスで自分というのがわかっていくものだ。そのプロセスは、決して気分が良いものではないときもある。それは、自分が未熟であるから仕方がない。良いところもあれば、悪いところもある。それを知るにも良い機会だ。これこそが自分さがしの旅ではないだろうか。