幼い頃はお盆の時期にはいつも父の実家に泊まりに行っていた
絵に描いたような田舎の農村だった
裏山でカブトムシやクワガタムシを捕ったりして日が落ちるまで遊んだ
蝉の声がうるさかった
夜にはいとこに誘われて盆踊りにも足を運んだ
小さな神社でささやかなお祭りが行われていた
提灯の明かりにぼんやり照らされたいとこの浴衣姿が美しかった
祭りをあとにし暗い田舎道を家路に着く
徐々に小さくなる太鼓の音
蛙の声がうるさかった
祖母が亡くなってからはほとんど行かなくなってしまった
代わりに旅行に連れて行ってもらうようになったが
それも中学生くらいまでで僕は留守番をするようになった
高校生になると親と妹が旅行にでかけている間の留守番は
夏休みのちょっとしたイベントになった
友達を呼んで宴会の真似事をしたりするのが楽しかった
高3のときに仲良くなった女の子がいて
夏休みに毎晩のように電話するような時期があったのだけれど
ある日明日から家族が旅行にでかけて留守番だと言うと
「夜一人じゃ怖いでしょ?w遊びに行ってあげようか?w」
なんて言いだすものだから
「うるせえwくんなw」
となんて言いながらもちょっと来て欲しいなと思いつつ
慎重に遊びにくる方向で話を進めた
女の子がうちに泊まりにくるのは初めてだった
グループで仲良くなったから本当はすぐ近所にも仲間の男がいたけど
そんなこと話したら自分も行くなんて言い出すに決まってるから内緒にした
駅まで自転車で迎えに行ってコンビニで食料や飲み物を買って
夜遅くまで下らないこと話してた
眠くなってきてそろそろ寝ようぜって部屋の電気を消して
顔が見えなくなってから少し真面目な話もできたりした
昼近くまでゴロゴロして
そんじゃーそろそろ帰るわーってことになって
また自転車で駅まで送って行って別れ際ちょっと寂しかったりして
その仲間の中で付き合い始めたカップルがいて
彼らが別れるとやっぱり仲間で会いづらくなって
そのうち連絡も取らなくなってしまった
今頃どうしているだろうか
僕はこの時期になるとよく思い出します