毎年6月14日は、住吉大社の田植祭りです。

住吉大社では儀式を略することなく、当時と同じ格式を守り、華やかで盛大に行っている祭りとして、重要無形民俗文化財に指定されています。

黎明(れいめい)


御田植神事とは、植女や稚児が行列して御田へ向かい、御神水を四方に注いで、早苗を植える神事です。穀物が豊かに育ち、稲穂が十分に実る秋を迎えるための儀式として、今でもおごそかに行なわれています。



母なる大地に植付される苗には、強力な穀霊が宿るものとして考えられていました。
田植えに際して音楽を奏で、歌をうたい踊りや舞を演じるのは、田や植付する苗に宿る穀物の力を増やすためです。


住吉大社でお供えする御米はこの御田で収穫されたおコメでまかなうそうです。
凡そ8石取れ、無農薬無肥料で雑草を取るのに鴨を使う合鴨農法です。
(注:一石は一斗の10倍[=約180リットル]

     ??わからへん~! )

水も水道水ではなく、地下水だとか。完璧な「神様のお米」です(笑)




植女や稚児など、行事に関わる人は、お祓いを受け、まず第一本宮で神事の奉告祭を行います。

       

この間に、御田では祭牛による代掻きが行われます。


黎明(れいめい)



牛さんは黒毛和牛、水に入るのを練習してきましたが、やっぱりいやだ~~って言う姿も見られます。



行列を整えて御田へ向かいます。


黎明(れいめい)


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その後、御神水を御田の四方に注ぎ清め、早苗の授受が行なわれます。

       

中央舞台や周囲では、次々と舞や踊りが繰り広げられ、見ている人を楽しませてくれます。

1. 神楽女8名による八乙女の田舞 (たまい)


黎明(れいめい)


2. 御稔女 (みとしめ) による神田代舞 (みとしろまい)

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3. 鎧兜をまとった武者による風流武者行事


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4. 男児による源平合戦


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5. 女児による田植踊り


6. 約150名の女児による住吉踊り。


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なかでも住吉踊りは有名です。心の字をかたどって踊る姿は、とてもかわいらしく和みます


住吉大社には、この行事を知る前に一度来たことがありますが、田んぼがあるのはわからなかったです。

そして御田植神事がこんなに華やかな行事とは思いませんでした。
前はもっと自由席も多くて見やすかったらしいですが、結構時間が長いので立ったままはつらい。拝観席1000円の椅子席は価値があるかも。

伝統行事が見直されてきて、見に来る人が毎年多くなってきてるみたいですね。
外人さんもチラホラいらっしゃいました。


神事は1時からで、田植は2時から3時過ぎまで。


御田を見たら、苗を置いてあったので、この日は儀式として一部分だけ植えて残りは後日・・・なのかと思っていたら、この神事の間に全て植えてしまったんです。

見事な人海作戦!



神事は今後、以下のように続いていきます。

10月17日 宝之市神事(御田で刈り取りのお祭りを行った後、初穂を神前に供える儀式)

11月23日 新嘗祭

(宮中にて天皇が神々に新穀をささげ、みずからも一緒に召し上がる重要なお祭りです。現在ではこの日を「勤労感謝の日」とし、祝日とされています。全国の神社でも大祭として行われ、初穂を供え、今年1年の収穫の感謝と喜びを神に報告する儀式)



黎明(れいめい)

                 (画像は2008年のものです。)