匂い優(やさ)しい 白百合の
  濡れているよな あの瞳
  想い出すのは 想い出すのは
  北上河原の 月の夜   (北上夜曲)


このように歌われるユリの花、美人の代名詞のように昔から言われますね。

ユリの種類は多く、山野に自生するほか、観賞用、食用として栽培されています。


カサブランカなど花が豪華でにおいの強いのも好きですが、笹ユリなど小ぶりで清楚な姿が、茶花としては好まれているようです。


というのも、私は笹ユリを本で活けてあるのは見ましたが、自分で実際に活けたことはないし、手にしたことがありません。


何年か前に、天河神社へ行った折に、自生か植えてあったのかわかりませんが、初めて見ました。

丹波篠山の夫の育った家は、篠山から三田へ抜ける永沢寺へ通じる道にありますが、その家の奥山にはたくさん生えていたそうです。


私はこの可憐で楚々とした姿がいっぺんに好きになりました。


笹ユリは本州中部以南に自生する日本原種のユリの一つで、5月から7月頃にかけて開花します。

色には白、ピンクそして中間色があり、独特の香りがあり、うつむきかげんに楚々として咲くそうです。

うちの近くでは花の文化園や、三輪神社のユリ園で見られるそうですが

山の中で咲いている姿を見たいものですね。


近年自然環境の変化や乱獲で少なくなり、里山などの自生地で特別に保護されたり、栽培されているのが現状です。


率(イザ)川神社の百合祭りは、奈良の桜井市・大神みわ神社の摂社・率川神社で1300年前から三枝祭り・七媛女稚児行列など6月16~17日に行う祭りです。
百合の花を手にした4人の巫女が舞を披露し、神前にササユリで飾った樽を供えて無病息災を祈ります。

この祭りも、私が持っている古い本には、「この笹ユリは三輪山で採取され、お供えのユリは参拝客にも分けられる。」と書いてあります。

これをお目当てにお参りしようかと思いましたが今は造花だそうです。

笹ユリの花ことばは「清浄、上品、珍しい」

いつか手にしてみたいものです。


黎明(れいめい)

このユリは、去年夏、勝浦のホテルで写したものです。
夫はここにも笹ユリが咲いていたというのですが・・・。