読売新聞夕刊から

黎明(れいめい)


              山人さんの勇姿ドキドキ


黎明(れいめい)

奈良県吉野町の吉野山で11日、金峯山((きんぷせん))寺の「花供会((はなくえ))式」が営まれた。僧や山伏、稚児らにふんした約200人の「時代絵巻」に、大勢の花見客らが見入った。

 午前10時、吉野山・中千本にある竹林院を出発。金峯山寺蔵王堂までの約1キロを勇壮に練り歩いた。本尊の金剛蔵王権現に神木の桜の開花を報告し、人々の罪をざんげする儀式で、平安時代から続く。夫婦で訪れた東京都江東区、会社員大塚忠義さん(50)は「桜が咲く参道で、ホラ貝を吹きながら歩く山伏らの姿に、風情を感じました」と話した。(中原正純撮影)


2009年4月11日 読売新聞)